2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化ナノパターニングした半導体量子ドットにおけるナノ光学物性の解明
Project/Area Number |
22850017
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
渡邉 智 東京理科大学, 基礎工学部, 助教 (80579839)
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Keywords | 量子ドット / 自己組織化 / 走査型プローブ顕微鏡 / ナノ材料 / リソグラフィー |
Research Abstract |
本研究では、混合LB膜から作製した2次元テンプレートを利用して、半導体量子ドットの自己組織化ナノパターニングを行い、作製した素子の光メモリ効果を明らかにすることを目的としている。 (a) 有機合成:疎水基鎖長の異なる脂肪酸C_<17>H_<35>COOH(H17A)とハイブリッドカルボン酸C_xF_<2x+1>C_yH_<2y+1>COOH(x=6,8,10,y=8,10,12)、シランカップリング剤C_zF_<2z+1>C_2H_4SiOMe_3(z=8,10,12)の混合LB膜を作製するために、各々の両親媒性分子を合成した。9種類のハイブリッドカルボン酸を10-50%の収率で得ることができた。 (b) 混合LB膜の作製:両親媒性分子の疎水基鎖長と薄膜作製条件を調整することで、ナノメートルスケールの相分離構造を有する混合LB膜を作製した。脂肪酸、ハイブリッドカルボン酸とシランカップリング剤からなる混合LB膜を作製したところ、H17A/F8H10A/F8H2SiOMe=3/1/9の条件で混合LB膜中にナノメートルスケールの円盤ドメインが形成した。下相水温度を調整することで、円盤ドメインだけでなく、六角形ドメインが形成することもわかった。 本年度において両親媒性分子の合成に成功し、ナノメートルスケールの相分離構造を有する混合LB膜を作製することができた。また相分離構造のサイズ、形状を制御することも可能であった。この混合LB膜を2次元テンプレートとして用いることで、種々の機能性材料のパターニングが可能となる。
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