2011 Fiscal Year Annual Research Report
GPUクラウドによるHCCIエンジン内乱流燃焼のDNS
Project/Area Number |
22860021
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福島 直哉 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特任助教 (80585240)
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Keywords | 乱流燃焼 / 直接数値計算 / HCCIエンジン / GPUクラウド / 超並列計算 / 予混合火炎 / エネルギー効率化 / 環境技術 |
Research Abstract |
本研究では,詳細化学反応機構と熱物性値・輸送係数の温度依存性を考慮した乱流燃焼の直接数値計算(DNS)のGPUクラウド(GPGPUを搭載したグリッド型スーパーコンピュータ)に最適化したプログラムを開発するとともに,移動境界壁を有する実用燃焼器へ適用可能な計算スキームを構築し,HCCIエンジン内の不均一燃料濃度及び不均一温度分布を有する自着火・火炎伝播機構のDNSを行い,圧縮・膨張過程を伴う乱流燃焼機構や壁面と火炎の干渉機構を解明することを目的としている.平成23年度は,前年度に行った乱流中での不均一燃料濃度及び不均一温度分布を有する予混合気の自着火・火炎伝播に関するDNSを三次元に拡張する共に,移動境界壁による圧縮・膨張過程を伴う乱流中での不均一予混合気の自着火・火炎伝播機構の解明に重点を置いて研究を進めた.前年度に開発したGPUクラウドへ最適化した乱流燃焼のDNSプログラムの更なる高速化を進め,乱流中での不均一燃料濃度及び不均一温度分布を有する予混合気の自着火・火炎伝播機構や壁面と火炎の干渉機構を明らかにするために,詳細化学反応機構と物性値・輸送係数の温度依存性を考慮に入れたDNSを三次元に拡張した.移動境界壁を伴う流路において圧縮・膨張過程を伴う不均一予混合気の自着火・火炎伝播機構を解明するために,前年度開発し,今年度高速化を進めたDNSを圧縮・膨張過程に拡張した.さらに,不均一予混合気の圧縮自着火乱流燃焼機構を明らかにするために,ラグランジュ流体粒子追跡法を用いた燃焼形態の分類法を開発した.流体粒子上の熱伝導や物質拡散の時間変化特性から,不均一燃料または温度分布を有する予混合気の圧縮自着火乱流燃焼において,3つの燃焼形態:自着火燃焼形態,火炎伝播形態及び火炎囲い込み形態への分類を提案,その有効性を明らかにし,乱流燃焼機構の総合的な解明が必要であることを明らかにした.
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