2010 Fiscal Year Annual Research Report
運動と制御に係る機能を同一の仕組みで実現するモジュラーロボットシステムの研究開発
Project/Area Number |
22860025
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
鈴木 陽介 電気通信大学, 情報理工学研究科, 助教 (20582331)
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Keywords | モジュラーロボット / 自律分散システム |
Research Abstract |
本研究課題で開発を行うモジュラーロボットシステムでは,従来のように個々のモジュールにマイクロコンピュータを設けるのではなく,各モジュールとして特定のアクチュエータや演算素子のみを配置したものを複数種類製作し,これらが連結構造を形成した際には,ロボットの機械的構成自体がシステムの制御回路として機能するような仕組みを採用したシステムの開発を目的とする.こうした構造を用いることで従来のモジュラーロボットよりも高次に細分化・単純化が可能となるため,これまで問題となっていたモジュールの高コスト化や,要素部品のサイズがネックとなっていた小型化の限界を解決し,実用化に向けたブレークスルー技術となりうる.平成22年度の研究では,ロボットの基本的な運動機能を生成するモジュールとして,プッシュソレノイドによる直動およびロータリーソレノイドによる回転のアクチュエータを搭載した機構と,モジュール間の連結機構についての設計を行った.また,モジュール間の電気的接続によるインターモジュールネットワーク構成について,回路シミュレーションソフトを利用した検証を行い,モジュールの連結順序や組み合わせ次第で多種多様な回路構成が可能となるような方式についての考察を進めた.一方で,新たに考案した方法として,空気圧機器を利用することで運動生成とネットワーク形成を同時に実現する方式を着想し,その実現可能性を検証するための基礎実験装置として,電気信号により空気圧を微調整可能な電空レギュレータ等を用いた空気圧制御回路を製作した.
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