2010 Fiscal Year Annual Research Report
微小球共振器を用いた3次元微細形状計測用マイクロプローブに関する研究
Project/Area Number |
22860034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
道畑 正岐 大阪大学, 工学研究科, 助教 (70588855)
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Keywords | 微小球共振器 / WGM / マイクロプローブ |
Research Abstract |
本研究は、マイクロ形状を3次元で計測するための位置検出プローブの開発を目的としている。微小球共振器表面に発生するエバネッセント光を物体表面で散乱させることで、高分解能な位置検出を目指す。本年は、基礎研究として以下2点を実施した。始めに、微小球共振器へ光を入射させ、球内部でWhispering Gallery Mode (WGM)という光伝搬を起こす必要がある。その方法として、本研究では、近接場顕微鏡用光ファイバプローブの先端近傍に発生するエバネッセント光を介して微小球へ光を入射する方法を提案している。本手法の妥当性を評価するため、まず、微小球共振器でのWGMによって、微小球共振器表面でエバネッセント光が発生しているか測定する装置を構築した。先端を500nmに先鋭化きれたタングステンプローブでエバネッセント光を散乱させ、光電子増倍管での受光時にロックイン検出を導入することで、プリズム表面に発生させたエバネッセント光を高感度に検出することができた。次に、WGMは微小球共振器の直径に依存して、共振波長が変化する。つまり、逆に共振波長を測定することで、微小球の直径を測定することができる。これをマイクロプローブに当てはめると、プローブ球の直径を高精度に校正することが可能である。そこで、その基礎実験として、光ファイバのクラッド部を取り除いたテーパファイバを用いて、WGMを発生させ、微小球内でのWGMを確認した。分光器の分解能が十分ではなかったため、共振器の直径測定には至らなかったが、WGM発生時に見られる帯状の光が観測でき、WGMの発生は観測できた。次年度は、分光器に代わり、波長可変レーザで入射光の発振周波数を変化させ、WGMによる微小球直径方法の検討を実施する。
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Research Products
(2 results)