2010 Fiscal Year Annual Research Report
2足歩行ロボットを利用した脆弱路面におけるヒト歩行戦略の解明
Project/Area Number |
22860061
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
橋本 健二 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (10449340)
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Keywords | ロボティクス / ヒューマノイド / 2足歩行ロボット / 軟弱路面 / 人体計測 |
Research Abstract |
本研究課題では,ヒトの軟弱路面での歩行運動を計測・解析し,その解析結果を2足ヒューマノイド・ロボットに実装することで検証し,軟弱路面におけるヒト歩行戦略の解明を目指す.平成22年度は,以下の3点について研究を推進した. (1)軟弱路面でのヒト歩行運動の計測・解析: 3次元モーションキャプチャシステム,床反力センサ,姿勢角センサ,足底圧力計測装置を用いて,脚接地面が変形する軟弱路面においてヒト歩行運動の計測を行った.軟弱路面での歩行の特徴としては,軟弱路面では重心の揺動が垂直方向に大きくなることが分かったが,左右方向については有意な差は見られなかった.足の運びに注目すると,歩幅や歩隔に変化は見られなかったが,軟弱路面の変形に応じて足上げ高さが高くなる傾向があった.さらに,軟弱路面では剛体路面に比べ両立脚期が長くなるという解析結果を得た. (2)冗長自由度を持つ2足ヒューマノイド・ロボットのための逆運動学計算法の開発: ロボットの持つ冗長性を活かし,安定に歩行するのみならず,頭部の揺れを最小化する,といったいくつかの要求を優先度の高いものから可能な限り満足するように,各関節角度指令を生成可能な逆運動学計算の開発を行った.その結果,従来手法に比べより少ないパラメータのみを設定するだけで,歩行パターンを生成可能であることを確認した. (3)2足ヒューマノイド・ロボットの下肢機構の改良: ヒトの歩隔・足角を再現可能な2足ヒューマノイド・ロボットの下肢機構を開発した.具体的には,人間の下腿の外寸および足関節の可動角や最大角速度を参考に設計を行った. 以上で得られた基盤技術を,次年度のシステム開発に還元することを計画している.
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Research Products
(9 results)