2011 Fiscal Year Annual Research Report
ホヤ中枢神経系における遺伝子調節ネットワークのモデル化と検証
Project/Area Number |
22870018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 薫 京都大学, 理学研究科, 助教 (00447921)
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Keywords | 発生 |
Research Abstract |
ホヤの原腸胚期の中枢神経系の細胞における調節遺伝子の発現プロファイルおよび遺伝子調節ネットワークの解析に基づいた転写制御のモデルを構築し、モデルを実験的に検証することにより転写調節のしくみ理解することが、本研究の目的である。このモデルは、遺伝子の発現パターンを論理的に説明しうるはずである。 ホヤ幼生の中枢神経系は初期原腸胚(110細胞期)24個(片側12個)の細胞に由来する。これらの細胞は後期原腸胚期までに二度分裂し、生じる96個の細胞のうち88個が中枢神経系へと分化していく。本研究ではこの初期原腸胚から後期原腸胚における調節遺伝子の発現パターンの変化に注目して解析を行う。すなわち初期原腸胚の発現プロファイルをもとに次の分裂後の中期原腸胚期の発現パターンを説明出来るモデル、中期原腸胚の発現パターンをもとにさらに1回分裂を経た後の後期原腸胚の発現パターンを説明できるモデルを作り、実験的に検証する。 平成23年度は初期原腸胚から後期原腸胚にかけて中枢神経系で発現する調節遺伝子について、a系列を中心に遺伝子発現パターンを細胞の単位で明らかにした。さらに、これらの発現プロファイルの研究によって得られたデータをもとに、遺伝子調節ネットワークの研究結果と矛盾しない最初のモデルを制作した。 現在、中枢神経系特異的に発現を誘導するETR遺伝子のエンハンサーの下流これらの調節遺伝子つなげて、異所的発現用のDNAコンストラクトを作成しつつある。今後はこのコンストラクトが正常に下流の転写制御因子を発現させるか検証していく
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Research Products
(2 results)