2010 Fiscal Year Annual Research Report
mRNP精製システムを用いたmiRNA作用機序の解析
Project/Area Number |
22870027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
泉 奈津子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (50579274)
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Keywords | miRNA / mRNP / 翻訳抑制 |
Research Abstract |
miRNA(micro RNA)は、標的mRNAの3'非翻訳領域(UTR)に結合することにより、その発現を抑制する。本研究は、miRNA結合によるmRNP(mRNA-タンパク質複合体)の変化に着目した解析から、特に翻訳抑制におけるmiRNAの作用実態を明らかにすることを目的としている。本年度は細胞内からmRNPを精製する手法の確立を目指した。 mRNPを精製するため、特定のRNA2次構造と結合することが知られている3種のタンパク質(λN、PP7CP、L7Ae)を用いて培養細胞に発現させたレポーターmRNPの精製を試みたところ、λN、PP7CPの非特異的結合が少なく、mRNP精製に有効であることがわかった。しかしいずれを用いた場合にもレポーターmRNPの回収効率が非常に低い上に、回収したmRNPが精製用の磁気ビーズから効率よく溶出されないという問題があることが判明した。そのため当初計画していた解析を進めるには大幅なスケールアップが必要であり、現在実験系の見直しとmRNP精製の条件を再検討している。
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