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2010 Fiscal Year Annual Research Report

世代を超えて保存される染色体構造変化の分子解析

Research Project

Project/Area Number 22870038
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

吉田 圭介  独立行政法人理化学研究所, 石井分子遺伝学研究室, 基礎科学特別研究員 (80587452)

Keywordsマクロファージ / ATF7
Research Abstract

本年度は、マウスの次世代への染色体構造変化の継承に関係すると考えている転写因子ATF-7の機能解析について行った。まず、ChIP-chip解析法により、ATF-7の染色体上の結合領域の特定を試みた。マウス胎児線維芽細胞MEFの解析から、第五染色体上において71ヶ所のATF7結合領域を同定した。結果については、野生型及びATF-7K.O.マウスを用いて結合領域のChIP-qPCRを行うことで検定した。また、今回同定したATF7の結合領域のDNA配列からコンセンサス配列の抽出を試みたところ、実際にATF7の結合配列と考えられているCRE(cAMP responsive element)配列が見出された。
興味深いことに、ATF-7のK.O.マウスは稀に炎症により鼻部が肥大するものが現れることから、ATF-7が炎症の制御に関わっているのではないかと考え、次にマクロファージを用いて解析を行った。野生型マウスまり腹腔マクロファージを回収し、同様にChlP-chip解析を行った結果、全染色体上で約4,200ヶ所のATF7の結合領域の同定に成功した。興味深いことに、ATF-7の結合領域の約75%が遺伝子のプロモーター領域に局在していることから、ATF-7がマクロファージの遺伝子の転写制御に大きく関与しているではないかと推察された。そこで、野生型・ATF-7ノックアウトマウス由来の腹腔マクロファージを大腸菌LPS(リポポリサッカロイド)を用いて刺激し、サイトカイン遺伝子の転写活性化について調べたところ、ATF-7ノックアウトのマクロファージでは、野生型と比較してLPSに対して高感受性であることが分かった。このことから、ATF-7がマクロファージの自然免疫の遺伝子に対してリプレッサーとして働き、炎症反応を制御している可能性が示唆された。

URL: 

Published: 2012-07-19  

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