2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22880042
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
川勝 恭子 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 花き研究所生育開花調節研究チーム, 任期付研究員 (60581733)
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Keywords | 花序 / トルコギキョウ / 花器官 / ブラスチング |
Research Abstract |
本研究では、主要花きであるトルコギキョウを材料に、花蕾ブラスチング現象の理解と、花序形態の遺伝的制御メカニズムを明らかにすることを目的とし、解析を行った。まず、ブラスチング誘導条件下で栽培したピッコローサ(PS)品種と非誘導条件下でのPSについて花蕾の発達を比較し、ブラスチング現象が認められる場合には5mmから15mmのステージで花蕾の発育が停止していることを確認した。またパラフィン切片による詳細な組織学的観察にむけて、発蕾後に発育停止ステージ前について経時的なサンプリングを行った。次に、トルコギキョウ白八重16品種について花蕾着生位置の調査を行い、品種間差を見出した。トルコギキョウは花芽と花序分裂組織の発達が隣り合って起こるので、それぞれについて経時的かつ詳細に観察することで、最終的な花序形態がどのように決定されたかを明らかにした。更に、ブラスチング発生率と花序形態の相関について検証するために、PS品種をブラスチング誘導条件で栽培し、頂花(第一小花)以外の花蕾を摘蕾する区と無処理区について、頂花のブラスチング率を調査した。その結果、処理区において50%の開花率、無処理区については0%の開花率を示した。従って、余分な花蕾を発達させなければブラスチング率が下がる可能性が示唆された。トルコギキョウの花蕾着生位置が遺伝的にどのように決められるのかを明らかにすることを目的に、複数の植物種で証明されている花序形態決定因子である遺伝子のトルコギキョウオーソログを単離した。
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