2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22890001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
羽田 沙緒里 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (40581012)
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Keywords | アルツハイマー病 |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)の大部分を占める孤発性AD(SAD)の発症機構には未解明な点が多く残されている。家族性AD(FAD)の発症には、原因遺伝子の変異によるAβ42の産生量・量比の増加が関与していると考えられるが、Aβ42は凝集性が高く、Aβの生体内における正味の質的・量的変化を捉えるのは難しいという問題点がある。私はSAD患者にもおいてもγセクレターゼ切断変化が起こっているのではないかと考え、これを検証するためにAPP以外のγセクレターゼ基質であるAlcadein(Alc)の切断産物を解析した。 Alcは、X11Lを介してAPPと複合体を形成するI型膜タンパク質である。X11Lの解離により、APPからはAβが、Alcからはαセクレターゼとγセクレターゼの切断により「p3-Alc」が分泌される。私はまずAPPのγ切断変化を引き起こすPS1変異体を用いたin vitro解析より、Alcのγセクレターゼ切断はAPPと協調的に変化することを明らかにした(J Biol Chem, 2009)。p3-AlcはAβとは異なり凝集性が低く、生体内においてもγセクレターゼ機能変化を捉えられるペプチドであることがわかったので、本年度は孤発性AD患者サンプルの解析を行った。その結果、SAD患者の脳脊髄液(CSF)では疾患特異的にAlcのγ切断変化が起こっていることが明らかとなった(Ann Neuro1, 2011)。さらに、血液中においてもSAD患者でp3-Alcの量的変化が起こっていることを明らかにした(Mol Neurodegen, 2011)。以上より、私は遺伝子変異がないSADでもγセクレターゼの基質切断の質的・量的変化が起こり、それが発症に関与している可能性を初めて示した。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] Enhanced amyloidogenic processing of APP in Alcadeinα-deficient mice2011
Author(s)
Yamamoto, T., Gotoh, N., Saito, Y., Hata, S., Suzuki, T.
Organizer
Society for Neuroscience annual meeting, Neuroscience 2011
Place of Presentation
Walter E.Washington Convention Center (USA)
Year and Date
20111112-20111116
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