2010 Fiscal Year Annual Research Report
注入型多孔質ポリウレタンscaffoldを使用した骨再生
Project/Area Number |
22890055
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
吉井 俊貴 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, メディカルフェロー (50583754)
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Keywords | ポリウレタン / 骨再生 / 生体吸収性 |
Research Abstract |
1.In vitroでのポリウレタンscaffoldの形態、力学特性 ポリウレタンのハードコンポーネントとソフトコンポーネントをンジ内で混ぜ合わせ、注入型のポリウレタンscaffoldを作製した。Sampleを2.5%グルタルアルデヒドにて固定し、電子顕微鏡写真(SEM)にて形態を観察した。気孔構造は90%以上の多孔体で、ある程度均質なマクロボアに、連通性のマイクロボアが組み合わさった、足場材料として組織侵入に適した構造を有していることを確認した。 骨欠損補てん剤としての人工材料にはある程度の負荷に耐えうる強度が求められるが、多孔質人工材料は組織侵入性に優れる強度的な問題がある。ポリウレタンscaffoldのIn vitroでの力学的特性を圧縮試験にて検査を行った。ポリウレタンにSolid filler (Bone particle)を混ぜ合わせることによることでの、圧縮強度への影響を確認した。Solid fillerの重量%に相関して、力学強度に変化を認めた。 2.In vivoでのポリウレタンscaffoldの形態評価 注入型PURの実際の骨欠損部での形態評価をおこなった。ラット大腿骨に欠損を作成し、18G注射針を使用し注入型PURを欠損部に移植。Sampleは10%ホルマリン固定を行い、組織切片にて形態評価を行った。組織切片では、In vitroに比して、多少の不均一性はあるものの、実際の骨欠損部においても、多孔質のポリウレタンscaffoldが形成されることを確認した。 今後は、生体でのScaffold形態評価や骨伝導能の評価が必要である。
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