2010 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチの滑膜増殖におけるHER2の役割と抗HER2抗体による治療の可能性
Project/Area Number |
22890076
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
安藤 隆 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (10377492)
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Keywords | 関節リウマチ / 滑膜 / HER2 / 関節炎モデルマウス / 抗HER2抗体 |
Research Abstract |
本研究は関節リウマチの滑膜増殖におけるHER2の作用を明らかにすることを目的として開始された。近年、関節リウマチにおいてもHER2が過剰発現しているとの報告がある。しかしながら、関節リウマチにおけるHER2の発現と臨床症状との関連性、および抗HER2抗体による治療の可能性については明らかになってはいない。 平成22年度は、山梨大学医学部倫理委員会において承認を得て、当科における人工関節手術の切除検体の一部をヒト(患者)滑膜検体としての採取を行ってきた。リウマチ患者、変形性関節症患者(対照群)よりの検体を適正培養条件のもと、滑膜細胞比率を90%以上にし、mRNAおよびタンパクの回収を行っている。遺伝子レベル、タンパクレベルでのHER2発現を確認している。対照群に対する有意差を得るに至っていないが、23年度も実験を継続し、検体数を増やすことによって意義のある実験結果を示したい。 また、すべての各手術症例の臨床症状(VASスケール等)、血液検査(炎症反応等)、レントゲン(関節変形スコア)を定量化し、数値化する作業を行っている。23年度は、検体数が一定値に達した後に、in vitroの実験結果との相関係数の計測、有意差を検討していく予定である。 現状、関節リウマチにおけるHER2の作用を探る過程において、臨床に即した形(臨床検体を使用し、臨床データを集め、臨床に応用する)で進行するということに意義を見いだし、実行している。今後、さらに実験を進め関節リウマチにおけるあらたな治療の可能性に挑戦したい。
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Research Products
(1 results)