2011 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯髄細胞から良質なiPS細胞株を効率良く誘導するための基礎的検討
Project/Area Number |
22890078
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
玉置 也剛 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40585303)
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Keywords | 歯髄細胞 / iPS細胞 / センダイウィルス / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
平成22年度から平成23年度前半までは、様々な発生段階のDPC株からセンダイウィルスベクターを用いてiPS細胞の樹立を試み、さらに樹立したiPS細胞の性質解析を行なってきた。 (結果) #1全てのDPC株からセンダイウィルス法でiPS細胞が樹立できた。誘導効率はレトロウィルス法と同様、センダイウィルスベクターを用いても歯根完成期のDPC株からの誘導効率は、歯冠完成期や歯根形成期のDPC株から誘導した場合に比べて著しく低いことが分かった。樹立したiPS細胞株の未分化性と多分化能についてin vitro及びin vivoで検証した結果、誘導効率が違っていても、誘導されたiPS細胞株間に性質の差異は認められなかった。またレトロウィルス法とセンダイウィルス法で誘導されたiPS細胞株間に性質の差異は認められなかった。しかし安全性に関しては今後検討する必要がある(本年度内ではできなかった)。 #2ドナー細胞である歯髄細胞自身をフィーダー細胞として用いて、センダイウィルス法でiPS細胞の誘導が可能であれことが分かった(ドナー細胞のみで誘導に成功した)。しかし、歯髄細胞をフィーダー細胞として用いた場合には、維持がまだ困難であると分かった。 #323年度の後半は、誘導効率の高い歯髄細胞群と低い細胞群とでDNAマイクロアレイ解析を行ない、発現量が著しく異なる遺伝子をピックアップした。
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