2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22890126
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
村田 裕美 徳島大学, 病院, 医員 (00583874)
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Keywords | レジスチン / 歯周炎 / 好中球 / 単球 |
Research Abstract |
レジスチンはインスリン抵抗性を調節するタンパクとして発見ざれ,糖尿病合併症の炎症病変の発症に関与するとされている。これまでにレジスチンが歯周炎罹患部位の歯肉溝惨出液(GCF)中に高濃度に存在することを共同研究者らが見出しており,昨年度の研究ではヒト末梢血から採取した好中球を歯周病原性細菌P. gingivalis由来lipbpolysaccharide (P.g-LPS)で処理すると培養上清中へのレジスチン遊離が促進されるこどを見出した。本年度の研究では,好中球と同様にレジズチンmRNAの発現を認めた単球/マクロファージ培養系を用い,糖尿病などの慢性的な高血糖状態で産生される後期糖化反応生成物(advanced glycation endproducts ; AGEs)を処理に加え,糖尿病関連歯周炎におけるレジスチンの発現や役割について検討した。単球系細胞株U937の培養系にAGEsを添加すると短時間で炎症性サイトカイン(IL-6,TNF-a,IL-8)やケモカイン(MCP-1)のmRNA発現上昇を認めたが,レジスチンの発現に著明な変化は,なかづた。また,AGEsとP.g-LPSを同時に添加して培養した場合も,同様にレジスチンの発現に変化は認めなかった。昨年度の研究で,歯肉上皮細胞,歯肉線維芽細胞ではレジスチンの発現が無く,骨芽細胞でも発現が弱いのに対し好中球と単球分は発現を認めたことから,GCF中のレジスチンは好中球と単球(主に好中球)に由来すると考えられる。今後,これらの免疫担当細胞がレジスチンを発現するメカニズムや産生されたレジスチンが歯周組織に及ぼす影響を追究することで,糖尿病関連甫周炎の病態解明の一助となるだろう。
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Research Products
(2 results)