2010 Fiscal Year Annual Research Report
過剰歯由来iPS細胞によるバイオリサイクル研究システムの開発
Project/Area Number |
22890147
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
齊藤 陽子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30404487)
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Keywords | 再生医学 / バイオリサイクル / 歯 / iPS細胞 |
Research Abstract |
本研究は過剰歯歯髄からiPS細胞を樹立することを目的に、まず、遺伝子導入のためのプラスミドの増幅を行った。ヒト由来のOCT3/4, SOX2, KLF4, C-MYCについて、E.coli内に導入してLB Brothで12~14時間培養後、バクテリアを回収しプラスミドを精製し、制限酵素にて永動確認を行い、DNAシーケンスにて確認を行った。続いて患者から採取した過剰埋伏歯の歯髄細胞を、コラゲナーゼを用いて初代培養し、30日間培養維持した。 また、iPS細胞樹立に必要不可欠なFeeder細胞に関し、iPS細胞選択に使用されている薬物耐性遺伝子に着目し、複数の異なる薬物耐性を持つFeeder細胞の樹立を試みた。CMVプロモータ下にHygromycin、Puromycin、NeomycinのいずれかとBleomycinの2種類の薬剤耐性遺伝子を持つプラスミドを作成しこれら3つのプラスミドを、それぞれSTO細胞へリポフェクション法にて遺伝子導入を行った。遺伝子導入3日後より2種類の薬剤にて遺伝子導入細胞の選択を行い、2か月間薬剤投与を続けた。樹立した細胞のES細胞未分化維持能を評価するため、3時間のMitomycin C処理した樹立細胞上にて、mouse ES細胞を播種・培養し、継代後のES細胞の形態学的変化について評価を行った。薬剤投与にて選別された、Hygromycin/Bleomycin耐性STO細胞(SHB細胞)、Puromycin/Bleomycin耐性STO細胞(SPB細胞)、Neomycin/Bleomycin耐性STO細胞(SNB細胞)を樹立した。いずれの細胞もSTO細胞とほぼ同じ細胞形態をしており、長期間培養維持が可能(18継代まで確認)であった。また、樹立細胞上に播種されたES細胞については、形態学的には変化は認められず、良好な継代維持が可能であった。本研究にて樹立された薬剤耐性feeder細胞はiPS細胞樹立効率の向上に寄与すると考えらる。
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Research Products
(1 results)