2010 Fiscal Year Annual Research Report
限界集落における独居高齢者の生と暮らしの持続可能性の探索
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22890161
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
村上 佳栄子 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (30584867)
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Keywords | 限界集落 / 独居高齢者 / 生きがい / エンパワーメント / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
独居高齢者が限界集落で暮らしを持続することの意味について探究し、必要な支援について明確にする。近年、中山間地域や離島を中心に、過疎化・高齢化の進行が急速的に増加し、地方自治体の対応が求められている。その中でも冠婚葬祭をはじめ農業や生活道の維持管理など社会的な共同生活が困難な「限界集落」が注目されてきている。 限界集落に居住する独居高齢者の生活の実態及び地域と住民が支え合いながら自分らしく健康に限界集落で生活し続ける持続性の意義について探究し、健康観に関わる要因を検討していくことを目的としている。現在地域のゲートキーパーを通して住民にインタビューを実施し、収集したデータを基にグラウンテッド・セオリーの手法で分析を始めた段階である。 本研究はフィールドワークの手法を用いて、まず限界集落の住民の生活圏に関する記述的観察を中心に現状把握を実施した。またそれと同時に2010年11月~2011年3月に、インタビューに同意を得られた限界集落で生活している独居高齢者及び地域のリーダー的存在者の13名に半構成的インタビュー(一部グループインタビューを含む)を実施した。得られたデータは逐語録を作成し、グラウンテッド・セオリーの手法を用いて、分析中である。今後、データをカテゴリーごとに統合して最終的に理論づけていくこととなる。高齢化が進む過疎地域において住民の暮らしを継続し支えるものについて健康を切り口に考察をすすめていく予定である。
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