2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22890163
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
針田 伸子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 特任助教 (50587821)
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Keywords | 母子保健 / 周産期異常 |
Research Abstract |
本コホート研究に関したデータ入力を昨年度に終了し、本年度はデータのクリーニング作業を行った。具体的には、対象コホートの内容を吟味し、必要が認められた場合には診療録などを確認して修正を行った。完成したデータベースは、研究代表者の責任のもと、大阪市立大学医学研究科産業医学において管理した。 1.完成したデータベースを用いた検討事項 血液検査の所見とSmall-for-gestational-age(SGA:出生体重が各分娩週数における10%タイル未満の児)の発症との関連について、症例数を増やして再検討を行った。妊娠後期の白血球数、特に好中球数が高値であると、SGAの発症頻度が高くなるという結果が得られた。この知見は、SGAの発症機序の解明に寄与する可能性があると考えられる。 分娩時の会陰部三度裂傷に対する、新生児の身体的特徴のリスクについて検討した。新生児の頭部よりも体幹の大きさの方が、会陰部三度裂傷の発症に強く関与していることが示唆された。分娩時の重度裂傷予防に有用な知見であると考えられる。 月経痛と喫煙習慣の関連について検討した。喫煙者では、月経痛を訴える女性の頻度や程度が高いことが示唆された。 2.研究成果の発信、学会参加 昨年度解析した、SGAと妊娠前の体格や妊娠中の体重増加量との関連について、論文を作成・投稿し受理された。また、上記の解析結果について、論文投稿中及び作成中である。 第36回国際骨盤底学会において、分娩時の会陰部三度裂傷に対するリスクの評価についてポスター発表を行った。第63回日本産科婦人科学会において、SGAに対するリスク評価についてポスター発表を行った。第40回日本女性心身医学会において、月経痛と喫煙習慣の関連について口演発表を行った。
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