2010 Fiscal Year Annual Research Report
認知症対応型通所介護施設におけるケア実践力向上アクションプランの作成
Project/Area Number |
22890164
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
江口 恭子 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (10582299)
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Keywords | 高齢者看護 / 認知症ケア / アクションリサーチ / 通所介護 |
Research Abstract |
認知症対応型通所介護施設で実践されているケアを明らかにし、課題を探りアクションプラン作成につなげていくことを目的として、今年度は以下の調査を実施した。 1. 認知症通所介護施設一施設において、研究者がケアに参加しながらケアを記録する参加観察を11日間行った。 2. 同施設に勤務する職員7人に対して、一人15分から1時間程度のインタビューを行い、認知症ケアに対する思いを聞いた。 22年度は、上記のデータを分析してケアを明らかにした上で、課題を明確化するところまでを計画していた。しかし、データ収集をしていく中で、施設が今まで経験したことのないほど重大な困難事例へ対応していることが分かった。瞬時に変化する認知症高齢者の気分の波と、暴言・暴力に翻弄されながらケアせねばならないという状況の中で、職員は自分の行っているケアの意味に迷い悩んでいた。そこで、まずは職員の話を聞き、一つ一つのケアの意味を確認しながらデータ収集を行った。また、インタビューでは日々のケアを振り返り意味づけを行うとともに、ケアへの思いを語ってもらった。職員と共に即効性のある解決策を探りつつ対応することを優先した結果、得られたデータの分析にまで至らなかった。 23年度は困難事例への解決策を探った経験を職員と共に振り返りながら分析をすすめていき、課題を明確化する。そして、みなが今できること、したいことを形にし、課題を解決するためのアクションプランの作成、実施、評価につなげていく。
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