2011 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリック症候群を中心とした生活習慣病におけるインフラマソームの役割の解明
Project/Area Number |
22890171
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
臼井 文武 自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (50585560)
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Keywords | 循環器 / メタボリック症候群 / 炎症 / 自然免疫 |
Research Abstract |
脂質異常や肥満、糖尿病、高血圧などの生活習慣病の病態基盤における慢性炎症反応の関与が注目されている。しかし、これらの病態では感染の関与はほとんどなく、その無菌性の炎症反応がどのようにして惹起されるのかは全くわかっていない。最近、インフラマソームと呼ばれるシグナル分子複合体が、痛風やアスベスト肺における無菌性の炎症を引き起こしていることが明らかとされた。本研究では、脂質異常や肥満、糖尿病、高血圧といった生活習慣病におけるインフラマソーム、およびその治療標的としての役割を明らかにし、インフラマソーム制御による新規の治療戦略の構築を目的としている。当該年度では昨年度作製した動脈硬化モデルマウスであるapoE-ノックアウト(KO)マウスにASC-KDマウスおよびCaspase-1-KOマウスを掛け合わせたダブルノックアウト(DKO)マウスに、Angiotensin IIを1000ng/kg/minで徐放し腹部大動脈瘤を誘導し検討を行った。Angiotensin II徐放から4週間後の大動脈を観察したところ、apoE-KOマウスに比べapoE/ASC-DKO、apoE/Caspase-1 DKOマウスともに有意に腹部大動脈瘤の形成が抑制された。さらにapoE-:KOマウスの腹部大動脈瘤を免除染色したところ肥厚した外膜側でマクロファージの浸潤およびASC、Caspase-1の発現が認められた。以上の結果から腹部大動脈瘤形成にインフラマームが関与していることが示唆された。今後、より詳細なメカニズムを解析することによりインフラマソームが治療標的となり得ることが期待される。
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Research Products
(2 results)