2011 Fiscal Year Annual Research Report
ダウン症候群患者由来iPS細胞を用いた神経細胞における遺伝子発現解析
Project/Area Number |
22890199
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
下島 圭子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30578935)
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Keywords | iPS細胞 / ダウン症候群 |
Research Abstract |
ダウン症候群は出生1000人に一人発生するもっとも頻度の高い先天異常症候群である。21番染色体のトリソミーが原因であり、重度の発達遅滞をきたすため、生涯にわたり福祉医療のサポートが必要である。近年、合併症の管理が進歩し、成人期以降までキャリーオーバーする患者が大多数となり、成人期以降どのようにサポートするかが問題となってきている。特にダウン症候群患者は成人期以降、アルツハイマー様の急激退行を示すことが多いことが明らかとなってきた。しかし、現在のところ、なぜダウン症候群患者がアルツハイマー様の急激退行を示すことが多いかはよくわかっていない。わずかに剖検脳の病理解析によってアルツハイマー型認知症と同様の病理像を示すことが明らかになっている程度であり、中枢神経機能の詳細は明らかになっていない。そこで、本研究では、ダウン症候群患者の皮膚線維芽細胞からヒト疾患患者由来iPS細胞を樹立し、複数の細胞系列を用いて遺伝子発現解析を行った。その結果、いくつかの遺伝子に関して、優位な発現上昇が認められた。これらの遺伝子は、ダウン症候群における大脳皮質形成異常に関連している可能性が示唆されたため、疾患との関連を解析してきた。これまでのところ明確な関連を証明するデータは得られていないが、さらに症例を増やし、疾患ips細胞をさらに神経系細胞に分化誘導させることにより、より精度の高いデータが得られるよう工夫するなどしてさらに研究を進めていく計画である。
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Research Products
(42 results)