2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22890216
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
藤田 隆司 立命館大学, 薬学部, 准教授 (30319793)
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Keywords | Filamin A / Runx2 / 骨芽細胞/軟骨細胞 / 細胞分化 / 相互作用 / Cbfb |
Research Abstract |
Runx2結合因子の1つとして同定したfilamn A (Flna)の骨格における生理的役割解明を目的として解析を行った。Filamin AとRuxn2との相互作用は、Flag-Runx2を強制発現させた細胞を用いた条件で解析を行った結果、これらの2つの因子の相互作用は検出された。また、GST-Runx2,を用いたcell-freeの条件では検出されなかったことから、直接的な相互作用ではないことがわかった。 一方、GST-Cbfbを用いた検討から、Filamin AはRunx2の共役因子であるCbfbと相互作用することがわかった。免疫細胞化学的解析等の解析から、FilaminAが細胞質に局在し、GFP-CbfbおよびRunx2は核内に局在することがわかった。また、GFP-Cbfbの局在は、未分化なC3H10T1/2やC2C12、さらにはHEK293においても同様に核において検出された。 これらの成績から、細胞質でのFilamin AとCbfbの相互作用はごく短時間であり、複合体が形成されると速やかに核に局在化すると考えられた。Filamin Aに対するshRNAを用いてノックダウン解析を行ったところ、Runx2およびCbfbの局在は変わらず、これらのタンパク発現量も影響されなかった。また、p60SE2-lucを用いたRunx依存的なレポーター解析においても、Filamin Aノックダウンは影響を及ぼさなかった。Cbfbノックアウトマウスの解析においてRunx2ノックアウトマウスと同程度の骨形成の欠落が認められなかったことや奇形性を認めなかったことを踏まえ、ヒトにおいて認められているFilamin Aの変異による骨格組織異常の原因をFilamin Aの共役因子から詳しく検討する必要があると考えられ、このための準備を始めた。
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