2010 Fiscal Year Annual Research Report
三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度変容の過程
Project/Area Number |
22890219
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
瓜崎 貴雄 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (20584048)
|
Keywords | 自殺未遂 / 態度変容 / 看護師 / 三次救急医療 |
Research Abstract |
救急医療の場は自殺未遂の事後に看護師が直接に対応できる危機介入の場であるが、救急における看護経験年数が長くなれば否定的態度が強くなり、肯定的態度が弱まることが報告されている。しかし、この態度変容の過程についての詳細は明らかにされていない。本研究では、三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度変容の過程を明らかにすることを目的とする。研究結果は、看護師が肯定的態度を形成・維持するための支援を考える上で参考にすることができる。このことは、自殺未遂患者に対する看護の質の向上に寄与し、我が国の自殺予防に貢献すると考えられるため、本研究の意義は大きいといえる。本年度の研究実績を以下に記載する。7月:大阪医科大学倫理委員会、関西大学心理学研究科研究・教育倫理委員会の承認を得た。8-9月:大阪府下の救命救急センターを併設する14施設に研究協力依頼を行い、2施設から受諾を得た。58名の看護師に研究協力依頼文書を送付し、11名から同意を得た。10-3月:看護師に対して半構造化面接を実施し、データを収集した。面接は1-2名/月の頻度で行い、1名の面接を終えるたびに、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによってデータを分析し、その結果をもとに次の被面接者の選定を行った。2010年度は計7名に対して面接を実施した。2011年度はさらに4名に対して面接を行い、計11名のデータをもとに、概念ごとに分析ワークシートを完成させ、三次救急医療に従事する看護師の自殺未遂患者に対する態度変容の過程を説明するモデルの作成を目指す。
|