2010 Fiscal Year Annual Research Report
p53ファミリーによる神経堤由来細胞の正常分化及び神経芽腫発生の分子機構の解明
Project/Area Number |
22890242
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤谷 昌司 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任助教(常勤) (40376372)
|
Keywords | p53ファミリー / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
in utero electroporation (IUE)法を用いて神経堤由来幹細胞のin vivoにおける発生・分化機構を解明するための新規実験法の確立を実験計画の#1に挙げていた。現在のところ、E9,10,11におけるneural tubeへのelectroporationを試みたが、embryoが予想通り極めて小さいために、結果の再現性に乏しく、解析に足るほどまで確立されていない。今後は、バックアッププランにも記載されてある、全胚培養によるelectroporation法を用いた方法に切り替えていくことを考慮したいと考えている。 しかし、研究発表内容に記したように #1,p53ファミリーの一つTAp73が中枢神経幹細胞の未分化性を正に維持すること #2,その下流のシグナル分子としてbHLHの一つであるHey2(Hairy/enhancer of split YRPW motif2)を同定したこと。#3更に、その上流因子にはFGF2が関与していること を発見し、権威ある雑誌への論文発表を行うことができた。この知見に基づき、発生学的に由来の異なる神経堤由来の幹細胞においてもその機能が保存されているかなどを解析する上で、極めて重要な先行研究となると考えられる。
|