2011 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチドーム解析より発見されたVGFタンパク質由来新規ペプチド群の生理機能の解明
Project/Area Number |
22890253
|
Research Institution | 独立行政法人国立循環器病研究センター |
Principal Investigator |
望月 明和 独立行政法人国立循環器病研究センター, 分子薬理部, 研究員 (30589601)
|
Keywords | 生理活性ペプチド / VGF / ペプチドーム |
Research Abstract |
申請者の研究室では、細胞、組織が産生するペプチドを網羅的に解析するペプチドーム解析法を開発し、617アミノ酸残基で分泌タンパクであるVGFタンパク質から、新規生理活性ペプチドであるNERP-1とNERP-2を発見し、バソプレシン分泌を抑制するペプチドであることを報告している。本研究では、NERP-1とNERP-2の他の生理機能の解析と、VGFタンパク質由来ペプチドの他の生理活性ペプチドの機能解析を目的として行った。NERP-1とNERP-2の免疫陽性細胞は、視床下部室傍核でバソプレシン産生細胞と共存することをすでに報告しているが、本研究において、NERP-1とNERP-2陽性細胞が、CRH産生細胞とも一部共存することを新たに見出した。CIRHは、視床下部-下垂体-副腎軸を制御しており、VGFタンパク質由来ペプチドがストレス反応に関与することが示唆された。また、NERP-1とNERP-2以外に、in vitroでの活性が見られたペプチドであるNERP-3とNERP-4に対する抗体を作製した。NERP-3陽性細胞は室傍核、視索上核に多く存在し、バソプレシン分泌を促進することを共同研究者らが報告した。一方、独自にVGF遺伝子欠損マウスを作製し、VGFノックアウトマウスが低体重であり、生殖能力が非常に低いという表現系を示すことが明らかとなった。
|