2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a small-size and light-weight active inerter damper for seismic protection
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22F32060
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五十子 幸樹 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (20521983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHAO ZHIPENG 東北大学, 災害科学国際研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-07-27 – 2024-03-31
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Keywords | ダイナミック・マス / スロッシングダンパー / 最適制御 / フリクションペンデュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,構造物制御の分野において比較的最近になって装置として実現し精力的な研究が進められているダイナミック・マス(inerter)を既往のシステムと組み合わせることにより,解決すべき課題とされている装置の軽量化及び低コスト化という目的の達成を目指した.スロッシングダンパーとTMDを並列に組み合わせた装置をフリクションペンデュラムに載せる形の新しい装置を提案し,数値解析に基づくパラメトリックサーベイにより,有効な設計パラメータを同定している. 採用任期途中に母校の同済大学にて教員としての採用が決まったために,予定していた実験は実施出来なかったが,塔状構造物の振動制御に有効なスロッシングダンパーについて,質量,バネ,フリクションペンデュラムとの組み合わせにより従来よりもコンパクトな振動制御システムを提案し数値解析的にその有効性を示した. 具体的には,グローバル化に伴って需要が増している空港の管制塔を対象として風振動応答制御効果を検討した.スロッシングダンパーを支持する装置として用いたフリクションペンデュラムは,日本の免震支承材として主流となっている積層ゴム支承と比べると低コストであるため,海外では普及が進んでいる.これを用いることで,システムの低コスト化が期待できる. これまで,受け入れ研究者らの研究を含めダイナミック・マスを用いた振動制御法の一つであるH∞制御が主流の一つであったがこれは言わば構造物にとって最悪な応答を与える調和振動を最小化する制御法であるのに対し,本研究課題では,多様な振動数成分を含むランダム振動に対する最適化,単位時間あたりのエネルギー(パワー)に着目した最適化手法を提案した. 得られた成果は,4編の審査付き国際ジャーナルに発表しており,達成された研究成果は良好である.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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