2023 Fiscal Year Annual Research Report
Far-UV C AlGaN-based electron beam pumped laser
Project/Area Number |
22H00304
|
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
岩谷 素顕 名城大学, 理工学部, 教授 (40367735)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 智 名城大学, 理工学部, 教授 (10340291)
竹内 哲也 名城大学, 理工学部, 教授 (10583817)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 窒化アルミニウムガリウム / レーザー / 電子線励起 / 光励起 / 窒化アルミニウムテンプレート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では遠紫外線C波の電子線励起レーザを実現することを目指して研究を推進している。これまでの研究で、AlGaN系材料を用いた電子線励起レーザのレーザー発振現象を捉えることには成功している。今後目標を達成するための課題は、大きな光学利得を得ることと、低い光学的なロスを有する光共振器を形成することが重要であると考えられる。2023年度は光励起法により最適な結晶の作製法や利得が得られるかどうかの検証を行った。作製した基板としては、昇華法を用いたAlN単結晶、特殊で且つ大口径化可能なAlN自立基板、サファイア基板上に作製したAlNテンプレートなどを比較して検討した。また、AlNテンプレートに関してはスパッタFace to Faceアニールしたものや、MOVPE法で作製したものを複数作製して系統的に評価を行った。これらのテンプレート上に電子線励起のレーザー構造を積層し、波長213nmの励起レーザを用いた光励起レーザーの測定を行った。結果としてAlN基板上での誘導放出と思われる特性が得られているが、共振器の形勢が適切でない可能性が確認されたため、今後さらなる最適化が必要であると考えた。 さらに、内部量子効率を見積もると60%を超えるような良好な特性を得ることが確認された。その一方で、発光波長が250nmと遠紫外線C波には到達していないため最適なAlNモル分率の調整などが今後の課題として残された。来年度は、最終年度であることから、目標とする遠紫外線C波の電子線励起レーザーを実現するべく光励起レーザーの最適化を進め、最適な電子線励起法の確立を含めて研究を推進していく予定である。また、合わせて電流注入に向けての検討を進めており、すでに発振しているUV-B領域の半導体レーザーの検討を進め、分極電荷を制御することによってキャリア注入効率の向上が可能であることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要にも記載したように様々なAlNテンプレートやAlN基板上に最適な構造を作製する技術開発が順調に進められていると考えられる。特にAlNに関しては最も転位密度が少ないと思われる昇華法のAlNや不純物濃度が低いと考えられるMOVPE法のAlNテンプレートなど、不順部や結晶欠陥の影響なども含めた学術的な評価が進められるような検討を進め、それによって様々な知見を得ることに成功しており、これらの成果は今後学会で発表する予定である。 また、本グループでは世界で初めて電流注入においてはUV-B領域の半導体レーザーの室温動作に成功しているが、それらの研究成果を発展させ、様々なデバイス構造の開発を検証し注入効率の増大に成功している。さらに、良好な光共振器を形成する上で最も重要な基板剥離技術として加熱加圧水を用いた基板剥離技術など電流注入レーザーや電子線励起レーザーの高性能化に必要な要素技術を多数開発するなどの成果を残してきた。また、これらの成果は学術論文や学会発表での招待講演に選ばれるなど世界的に高い評価を得ることに成功している。その一方で、主目的である遠紫外線C波の電子線励起レーザーを実現には至っていないことなどの課題も存在していることから、本件y区課題は(2)おおむね順調に進展しているという評価が妥当であると考えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度であり、本研究課題の主目的である電子線励起のレーザーで遠紫外線C波の領域での発振を目指して検討を進める。そのためには結晶成長技術の開発により目的となる構造を作成する技術開発や物性的に実現可能なことを検証することが重要となると考え、それらの検討を総合的に判断するための方策をねる予定である。それらの検討をするうえで、2023年度の検討である加熱・加圧水を用いた基板剥離技術、ケミカルメカニカル研磨法を用いたヒロックやピットの低減化技術など複数の手法を検証することによって目標の達成を目指す。 さらに、今後の応用を目指すうえで、電流注入の半導体レーザーを実現することは極めて重要であることからすでに発振を実現しているUV-B領域の半導体レーザーの特性を改善することを検証する。具体的には、活性層中に電子と正孔を閉じ込め利得を得ることができうる割合を表したキャリア注入効率を現状の10%程度から可視領域なみの80%程度まで飛躍的に向上させることを目指す。これらの成果が得られれば世界初の遠紫外線C波の電流注入による半導体レーザーの実現など革新的な成果につながる可能性があると考えており、研究を推進していく予定である。その他、高反射率なミラーや低抵抗オーミックコンタクトの実現など紫外領域の半導体レーザーでは検証が不十分な領域の最適化を進めていくことを行い、最終年度に相応しい学術的な成果を得ることを目標に研究を推進する。
|
Research Products
(54 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Effect of underlying layer on red GaInN-based multi-quantum shells on hexagonal nanopyramid structures2023
Author(s)
Ayaka Shima1, Weifang Lu2, Mizuki Takahashi1, Yuki Yamanaka1, Soma Inaba1, Shiori Ii1, Yuta Hattori1, Kosei Kubota1, Tetsuya Takeuchi1, Motoaki Iwaya1, Satoshi Kamiyama1
Organizer
14th International Conference on Nitride Semiconductors
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
[Presentation] Homoepitaxial regrowth of AlGaN on chemically-mechanically polished AlGaN templates and its application to UV-B laser diodes2023
Author(s)
Ryoya Yamada1, Ryosuke Kondo1, Koki Hattori1, Toma Nishibayashi1, Yoshinori Imoto1, Eri Matsubara1, Sho Iwayama1, Motoaki Iwaya1, Tetsuya Takeuhi1, Satoshi Kamiyama1, HIdeto Miyake2
Organizer
14th International Conference on Nitride Semiconductors
Int'l Joint Research
-
[Presentation] Development of exfoliation technology for AlGaN from sapphire substrates using saturated vapor pressure heated water and analysis of the mechanism2023
Author(s)
Eri Matsubara1, Toma Nishibayashi1, Ryosuke Kondo1, Ryoya Yamada1, Yoshinori Imoto1, Sho Iwayama1, Motoaki Iwaya1, Tetsuya Takeuchi1, Satoshi Kamiyama1, Shintaro Kobayashi3, Taiji Yamamoto3, Hideto Miyake2
Organizer
14th International Conference on Nitride Semiconductors
Int'l Joint Research
-
-
-
[Presentation] Morphological and emission properties of GaInN/GaN multi-quantum shell nanowires with GaInN/GaN superlattice2023
Author(s)
Soma Inaba1, Weifang Lu2, Ayaka Shima1, Shiori Ii1, Mizuki Takahashi1, Yuki Yamanaka1, Yuta Hattori1, Kosei Kubota1, Satoshi Kamiyama1, Tetsuya Takeuchi1, Motoaki iwaya1
Organizer
14th International Conference on Nitride Semiconductors
Int'l Joint Research
-
-
-
[Presentation] Wet etching effect of AlN nanopillars in AlGaN grown on AlN nanopillars2023
Author(s)
Yoshinori Imoto1, Ryota Hasegawa1, Ayumu Yabutani1, Koki Hattori1, Ryosuke Kondo1, Ryoya Yamada1, Keigo Imura1, Naoki Hasegawa1, Sho Iwayama1, MotoakiIwaya1, Tetsuya Takeuchi1, Satoshi Kamiyama1, Hideto Miyake2
Organizer
14th International Conference on Nitride Semiconductors
Int'l Joint Research
-
-
[Presentation] Electrical properties of Mg-doped Al0.35Ga0.65N contact/graded AlGaN layer2023
Author(s)
Hayata Takahata1, Tomoaki Kachi1, Maho Fujita1, Naoki Hamashima1, Ryunosuke Oka1, Hisanori Ishiguro1, Tetsuya Tackeuchi1, Satoshi Kamiyama1, Motoaki Iwaya1, Yoshiki Saito2, Koji Okuno2
Organizer
14th International Conference on Nitride Semiconductors
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-