2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of sensitive dosimetry on the basis of organic-inorganic hybrid materials
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22H00308
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
越水 正典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (40374962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 裕 東北大学, 工学研究科, 助教 (60639582)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 有機無機ハイブリッド / 線量計 / ラジオクロミズム / ラジオフォトルミネッセンス / シンチレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
有機無機ハイブリッド線量計における線量計測手法として、三つの現象を想定している。一つはシンチレーションであり、その場合にはプラスチックシンチレータベースの有機無機シンチレータ開発が主となる。二つめは蓄積型蛍光であり、熱蛍光や輝尽蛍光となる。最後は、ラジオクロミズムやラジオフォトルミネッセンス材料であり、色調および蛍光特性の照射後の変化を利用した線量計測を可能とする。それぞれに一長一短があるため、これら全ての現象を研究対象としながら、それぞれの検出信号の相補性を利用した開発を進める。 今年度には、主にラジオクロミック材料とラジオフォトルミネッセンス材料を開発した。双方とも、有機色素の化学反応に基づくタイプの検出材料を開発した。ラジオクロミック材料では、塩素系の添加分子に対して増感が生じることや、酸・塩基発生材の添加による増感が効果的であることを見出した。一方で、ラジオフォトルミネッセンス材料では、色素と、放射線照射により生じるラジカルとの化学反応に基づく検出を可能とした。これらのアプローチにおいては、エレクトロクロミズムやエレクトロフルオロクロミズムといった電気化学的反応による色調や蛍光特性変化の実現されている系を主な対象としながら研究を進めた。 さらに、有機無機ハイブリッドシンチレータでは、中性子計測を可能とするものを開発した。LiAlO2やLiGaO2ナノ粒子を添加したプラスチックシンチレータにおいて、熱中性子の検出に成功し、さらに、既存のプラスチックシンチレータを上回るシンチレーション収率を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発予定であったラジオクロミック材料およびラジオフォトルミネッセンス材料について、双方とも線量計としての基本動作確認に至ったため。また、ラジオフォトルミネッセンス材料については、感度についても目標にかなり近い値であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
熱中性子用シンチレータについては、さらにシンチレーション収率を増大させるべく、無機ナノ粒子に蛍光機能を付与する。一方で、ラジオクロミックおよびラジオフォトルミネッセンス材料開発においては、無機ハロゲン化物添加による更なる増感を測る。さらには、熱蛍光材料について、無機イオンを有機物に添加した系で実現する。
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Research Products
(135 results)
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[Presentation] 表面修飾CeO2ナノ粒子添加プラスチックシンチレータの作製と高エネルギーX線検出特性2022
Author(s)
小松崎崇介, 越水正典, 藤本裕, 渡邊晶斗, 佐藤敦史, 横哲, 成基明, 笘居高明, 阿尻雅文, 岸本俊二, 浅井圭介
Organizer
第83回応用物理学会秋季学術講演会
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[Presentation] Synthesis of N,O-bridge-type triphenylboranes and evaluation of delayed fluorescence properties2022
Author(s)
稲川雅也, 北本雄一, 藤本裕, 越水正典, 一杉俊平, 髙秀雄, 檜山邦雄, 北弘志, 大井秀一, 服部徹太郎
Organizer
化学系学協会東北大会
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[Presentation] 超臨界水熱合成法によるCeO2ナノ粒子添加プラスチックシンチレータの作製2022
Author(s)
小松崎崇介, 越水正典, 藤本裕, 渡邊晶斗, 佐藤敦史, 横哲, 成基明, 笘居高明, 阿尻雅文, 岸本俊二, 浅井 圭介
Organizer
化学工学会第53回秋季大会
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