2022 Fiscal Year Annual Research Report
量子埋め込みと電子相関理論を統合した固体バルク・表面の高精度計算手法の開発
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22H00316
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
天能 精一郎 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (00270471)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 電子相関 / ハイブリッド計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、埋め込みモデルの構築に向け、完全結合クラスター法による強相関ソルバーの整備と、光触媒を具体例に周期系の計算手法の検討を行なった。完全結合クラスター法では、結合クラスター部分、励起演算子の選択、ラグランジアン、二次摂動補正部分をモジュール化すると共に、多配置SCFの自然軌道の利用を可能にし、励起状態や結合解離の高精度計算を可能にした。周期系の計算手法については、PAWとの結合を念頭に、複数の公開モジュールの検討を行なった。さらに、実用的な応用を見据えて、通常の第一原理計算によりいくつかの光触媒、具体的には複合酸化物とBiVO4-黒リンインターフェースの計算を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
強相関ソルバーの整備と周期系モジュールの検討について当初の研究計画が達成できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
強相関ソルバーについては、計算コストを押さえつつ計算精度を高めるために、相関因子を用いた手法の導入を検討する。通常のF12理論は二電子励起演算子に基づく手法のため選択的CI法や完全結合クラスター法への応用が難しいので、有効ハミルトニアンに基づいた新しい理論の開発を検討する。埋め込みモデルの開発についても、周期系のモジュールと古典モデルへの埋め込みの両方を検討する。後者については、別プロジェクトにて一部開発が完了している。
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Research Products
(6 results)