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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Studies on mining of novel enzymes functioning in secondary metabolite biosynthesis in Streptomyces and their molecular mechanism.

Research Project

Project/Area Number 22H00355
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

西山 真  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (00208240)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉田 彩子  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (90633686)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsアミノキャリアタンパク質 / 放線菌 / 二次代謝産物生合成 / 反応機構 / 結晶構造解析
Outline of Annual Research Achievements

放線菌が生産するVazabitide Aの生合成において最も重要な反応の1つはアジリジン環の形成反応である。我々は、機能未知タンパク質Vzb10/Vzb11複合体がN-acetyl-sulfo DADHを基質として、アジリジン環を含むN-acetyl aziridolineと命名した新規アミノ酸を生成することを突き止めた。X線結晶構造解析によりVzb10/11複合体のホモログタンパク質の構造並びに基質結合型構造を決定した結果、基質のアジリジン環を構成するアミノ基の窒素とC5炭素、C6炭素およびスルホ基を構成する酸素原子が同一平面上に位置し、SN2様反応により、硫酸基の脱離を伴って、アジリジンが生成することが明らかになった。Vazabitide AとFicellomycinは構造類似化合物だが、両者の化学構造はアザビシクロ環含有アミノ酸の5位、及び6位の立体化学が互いに異なることが明らかになった。Ficellomycinの生合成に関わり6位のアミノ基の立体を決定するアミノ基転移酵素について結晶化などを通して、sulfo DADHの糖部分が180度回転して結合することにより、6位の立体化学の違いを生み出すことを明らかにした。一方、N-N結合を持つユニットを結合したユニークな構造を持つs56-p1のN-N結合形成を担うと推測されるSpb40のCupinドメインの結晶化に成功した。また、AmCPを含む幾つかの遺伝子クラスターについては、転写因子を高発現することで産生される新規化合物の化学構造並びに生合成機構を解明しつつある。抗菌物質として知られるMaleimycinがAmCPを介して生合成されること、そしてその過程に新規な反応が関わっていることが示唆されている。その生合成過程にAHXOと名付けた新規アミノ酸が関わることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでAmCPを介して生合成される二次代謝産物の構造多様性を創出に関わる幾つかの新規酵素について、その構造と機能を解明することに成功し、それらの一部は既に国際誌に論文として発表している。以上のことを鑑みるに、研究はおおむね順調に進展していると考えている。それでもまだAmCPを介した生合成システムの多様性は大きく、多くの未知化合物の生合成に変わっていることが明らかになりつつある。それについても、研究を行っているが、まだ生合成経路や酵素の機能が解明されていないものもあるため、本年度以降で引き続き研究を続けて解明してきたい。

Strategy for Future Research Activity

放線菌が生産するVazabitide AやFicellomycin、Azinomycin Bはアザビシクロ[3.1.0]ヘキサン環(アザビシクロ環)を有するアミノ酸を含むジペプチドである。我々は、これら3つの化合物がどれも(2,6)-diamino-(5,7)-dihydroxy-heptanoic acid (DADH)を前駆体として合成されることを明らかにしてきた。その過程でVazabitide Aの前駆体として生合成されるDADHが2S,6R,5RのDADHであるのに対し、FicellomycinやAzinomycin Bの前駆体は、5位、及び6位の立体化学がS体と異なることを見出した。アミノ基転移酵素による6位の立体創出機構を明らかにした昨年度の研究に続き、本年度は5位の立体選択性の違いをもたらすと考えられるトランスケトラーゼにフォーカスした研究を行う。一方、アザビシクロ環水酸基にN-N結合を持つユニットを結合したユニークな構造を持つs56-p1において、N-N結合形成を担うと推測されるSpb40のCupinドメインの結晶化に成功したことから、その構造決定を行う。抗菌物質として知られるMaleimycinがAmCPを介して生合成され、その生合成過程にAHXOと名付けた新規アミノ酸が関わることが明らかになったことをうけて、さらにその全貌を明らかにするための研究を行う。幾つかの新規酵素のついてはその結晶構造を決定し、反応機構を解明する。また、次々に見つかっているAmCPの遺伝子を含むを新規生合成遺伝子クラスターがどのような化合物の産生に関わるかを解明し、その化学構造並びに生合成機構を解析する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Mechanisms of Sugar Aminotransferase-like Enzymes to Synthesize Stereoisomers of Non-proteinogenic Amino Acids in Natural Product Biosynthesis2023

    • Author(s)
      Kurosawa Sumire、Okamura Hironori、Yoshida Ayako、Tomita Takeo、Sone Yusuke、Hasebe Fumihito、Shinada Tetsuro、Takikawa Hirosato、Kosono Saori、Nishiyama Makoto
    • Journal Title

      ACS Chemical Biology

      Volume: 18 Pages: 385~395

    • DOI

      10.1021/acschembio.2c00823

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Molecular Basis for Enzymatic Aziridine Formation via Sulfate Elimination2022

    • Author(s)
      Kurosawa Sumire、Hasebe Fumihito、Okamura Hironori、Yoshida Ayako、Matsuda Kenichi、Sone Yusuke、Tomita Takeo、Shinada Tetsuro、Takikawa Hirosato、Kuzuyama Tomohisa、Kosono Saori、Nishiyama Makoto
    • Journal Title

      Journal of the American Chemical Society

      Volume: 144 Pages: 16164~16170

    • DOI

      10.1021/jacs.2c07243

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 放線菌においてAmCPを介して生産される新規天然化合物の探索と同定2023

    • Author(s)
      宮永寛哉, 曽根祐輔, 古園さおり, 西山真
    • Organizer
      日本農芸化学会 広島
  • [Presentation] 放線菌Streptomyces lydicus ATCC 25470におけるアミノ基キャリアタンパク質を介して生産される新規二次代謝産物とその生合成に関する研究2023

    • Author(s)
      林勇太, 曽根祐輔, 吉田彩子, 古園さおり, 西山真
    • Organizer
      日本農芸化学会 広島

URL: 

Published: 2023-12-25  

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