2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22H00509
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
建部 修見 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70357432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大辻 弘貴 富士通株式会社(富士通研究所), その他部局等, 研究員 (10870016)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ストレージシステム / 並列I/O / 高性能システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、スーパコンピュータシステムにおける重要課題となっているストレージ性能問題を解決するため、不揮発性メモリを活用した新しいストレージシステムのアーキテクチャの研究を行うものである。2022年度においては、不揮発性メモリを有効活用するためのデータ構造の検討を行った。不揮発性メモリはバイトレベルでアクセス可能であるが、アクセス性能を向上させるためにはある程度のアクセス粒度が求められる。連続して書込み可能なログ構造化形式にして、離れた範囲に対し並列アクセスすることにより最適なアクセスが可能となった。また、利用のしやすさという観点からキーバリューストアとして不揮発性メモリを用いることも考えられる。その場合、性能が若干落ちることとなるが、バリューサイズを大きくすることにより十分な性能となることが分かった。これらの評価をもとにストレージシステムの設計を行い、プロトタイプ実装を行った。評価は不揮発性メモリを搭載した4ノードの小規模システムとNVMe SSDを搭載した78ノードの中規模システムを用い、既存システムに比べ高い性能であることが分かった。結果は国際会議で発表した。また、計算科学アプリケーションについてのI/Oアクセスパターンの調査を実施した。高水準I/Oライブラリを用いる場合、同一ファイルの中にファイル自体の情報を表すメタデータ部分と配列データ部分があり、それぞれアクセスパターンが異なることが分かった。今後、これらの調査結果をストレージシステムの設計に活用していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
不揮発性メモリの性能特性を生かしたストレージシステムの設計が予定より早く進み、プロトタイプ実装による論文発表を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は高水準I/Oライブラリによる最適化とストレージシステムのさらなる高性能化のための研究を進めていく。そのために筑波大学で2023年度より運用が開始されるPegasusスーパーコンピュータを用いる。
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