2022 Fiscal Year Annual Research Report
Genome reprogramming mechanisms specific to somatic cell nuclear transfer embryos
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22H02540
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
束田 裕一 九州大学, プラズマナノ界面工学センター, 特任教授 (90444801)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発生 / エピゲノム / 遺伝子発現制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
多細胞生物の生殖において、細胞の全能性(totipotency: 単独の細胞が自律的に発生を開始し生殖可能な個体を作り出す能力)が果たす役割は非常に大きい。しかし、全能性の分子基盤およびその獲得機構である初期化は不明である。哺乳類における初期化は受精胚および発生工学により作製される体細胞核移植胚においてのみおこるが、両者の初期化には異なる特徴があることから、両者に共通するメカニズムの他にそれぞれに特異的なメカニズム/制御因子の存在が示唆される。そのため、配偶子のみでなく細胞種を問わない初期化の全容解明には、受精胚および体細胞核移植胚それぞれに特異的なメカニズム/制御因子の比較解析が必要である。しかし、これまで体細胞核移植胚特異的な制御因子が不明であったため、比較解析は実現しなかった。本研究では、申請者らが新たに体細胞核移植胚特異的初期化因子として見出したメチル化DNA酸化酵素TET3によるDNAメチル化制御を介した体細胞ゲノム初期化機構を解明し、その受精胚との比較解析により、哺乳類における細胞初期化に必須のDNAメチル化状態およびそのDNAメチル化状態により制御される発生に必須の遺伝子群を明らかにすることを目的とする。 当該年度は、初期化により制御される発生に必須の遺伝子群の中で、卵丘細胞をドナー細胞とする母性TET3欠損体細胞核移植胚の発生異常を引き起こす原因となる遺伝子群の探索を行なった。まず、母性TET3欠損体細胞核移植胚の着床前初期発生過程における単一胚RNA-seq解析により、母性TET3欠損体細胞核移植胚の胎生3.5日および4.5日のトランスクリプトームを明らかにした。次に、野生型の体細胞核移植胚と比較し、母性TET3欠損体細胞核移植胚において特異的に発現量が変動している遺伝子群を同定した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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