2022 Fiscal Year Annual Research Report
3Dプリンタで製作した教材を用いた防災教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22H04077
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
山下 清次 秋田大学, 教育文化学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 立体地図模型 / 3Dプリンタ |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では昨今,多数の自然災害が発生しており,それに伴い防災教育の重要性が増している.しかし,地形の特徴を紙の地図や教科書を用いるだけでは児童・生徒が理解することは難しい.特に身近な地域の自然災害等について考える際には,地形の立体的なイメージが重要となる.そのため,俯瞰的に見て立体的にイメージできる教材が必要であると考え,実際の地形を手で触れたり視覚的に理解したりすることができる立体地図模型(以下模型)を3Dプリンタを用いて作製した. 作製した模型を使用することで地形の起伏や地域の特徴を直感的に把握することができ,より深い理解が可能になると考えられる.また,模型を使用することで,児童・生徒が身近な地域の自然災害についてより具体的に思考し,防災意識を高めることも期待できる. 申請者が居住する秋田県には過去に大きな被害をもたらした活火山である「秋田駒ヶ岳」,「鳥海山」等があり火山防災マップも作成されている.今回の研究では,秋田駒ヶ岳の立体地図模型を作製し,火山防災教育について授業実践を行うこととした.内容は駒ヶ岳で火山泥流が発生したと仮定し,火山泥流の流れ方,被害地域,被害内容について予想を立てた後,模型を使用して実験を行い,自身の予想と実験結果の違いについて考察することとした. 実験結果から,自身の予想と異なる結果に児童・生徒は驚いている様子であった.しかし,模型を用いることで火山泥流の流れ方や被害の予想を視覚的に理解することができ,災害発生時の適切な対応や避難行動について学ぶことができ,身近な地域の自然災害に対する,防災意識を高めることができたと考えられる.
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