2022 Fiscal Year Annual Research Report
高校家庭科におけるフード・テックを用いたエシカルなSTEAM教育研究
Project/Area Number |
22H04088
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
葭内 ありさ お茶の水女子大学, 附属高等学校, 国立大学附属高等学校教諭
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 家庭科 / STEAM教育 / フード・テック |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 本研究では、高等学校家庭科において、フード・テックに着目し、サイエンスと持続可能な食を中心としたエシカル消費の授業実践を行うことにより、「家庭科教育におけるSTEAM教育の実現と、サステイナブルな食分野、消費、環境分野の融合」という、新しい切り口を家庭科教育に取り入れ、消費の「背景」と科学への眼差しを養うことを目指した。なお、本校は文部科学省SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されており、1年必修「家庭総合」とSSH学校設定科目必修「生活の科学」の授業を対象とした研究である。 方法 先行している海外のフード・テックに特化した展示会の現地調査を行った。海外視察に先立ち、国内のフード・テック展示会を視察し、日本の現状を確認した。調査から得た知見を活用しながら、新たな教育手法を開発した。対象は、必修家庭科を学ぶ高等学校1年生120名である。その際、複数の高大連携、小学校との異校種連携、関連会社代表者との外部連携、を活用し、高校生の活動を生かした多角的な教育手法の開発を行なった。また、学習を生かした高校生による成果物作成を行い、他者への発信活動を行った。 結果と成果の普及 生徒の成果物や意識調査からは、身近な生活を題材とした家庭科の学びによる理解の深まりや、科学的な興味・関心を喚起できたことが伺え、家庭科のSTEAM教育の可能性を明らかにした。本研究に関連した内容の一部は、教育関係者対象に公開授業を行い、国際学会等で発表し、論文等にまとめ、成果の普及に努めた。今後、論文等でさらに発信していく予定である。
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