2022 Fiscal Year Annual Research Report
国内外の数理コンテストを利用した高校生の数学的表現力の課題とその向上のための研究
Project/Area Number |
22H04110
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
増田 朋美 愛知教育大学, 附属高等学校, 国立大学附属高等学校教諭
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 数学的な表現力 / 問題解決学習 / 英語で学ぶ数学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高校生が数学的な表現・表記にこだわって問題を読んでいないことや,数学の定義や公式をきちんと読めていない実態を明らかにした前年度の研究成果(科研21H03969)を基盤に,良質な海外の問題解決の教材を参考にして教材開発をし,生徒の数学的な表現力を向上させることである。 国際数理コンテストの参加や開発した教材の実践から,高校生は,他言語(英語)で与えられた課題に協働で取り組むことで,問題を丁寧に読み,数学的表現にこだわって問題解決できることがわかった。本研究の特色として,①国際数理コンテスト「Math A-lympiad」 や海外の教科書・図書の問題を利用すること,②外部評価と自己評価で生徒の学習達成度と数学的な表現力を評価すること,③英語で与えられた課題に取り組むこと,④数学的表現にこだわって協働で問題解決をすることがあげられるが,これらを通して「『みんなと英語でやったら見えてくる高校生の数学的表現力』と『みんなと英語でやったら向上する高校生の数学的表現力』の検証」ができた。特に,他者に考えを説明する数学的活動は,数学的表現の向上に有用であった。 研究の成果は,2022年8月に 日本数学教育学会全国大会(島根大学)にて「英語で学ぶ『数学的な表現力』の一考察-お得に買い物をするためには税が先?割引が先?-」をタイトルに口頭発表した。また,同タイトルで愛知教育大学附属高校紀要第50号と愛数61号に投稿した。
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