2022 Fiscal Year Annual Research Report
制御への”つながり”を重視した学習によるロボティクス技術者育成の研究
Project/Area Number |
22H04139
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Research Institution | Tsuyama National College of Technology |
Principal Investigator |
久保田 絢香 津山工業高等専門学校, 技術部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 制御工学 / ロボティクス技術者 / 高専教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
「研究目的」 先行研究となる2020年度の奨励研究(20H00850)では、制御において必要不可欠な基礎知識である動的システムに関する教材開発を行い、制御への興味喚起を目的とした研究を行った。しかし、動的システムから制御へのつながりをうまく持たせることができず、想定した効果を得ることができなかった。そこで、本研究では、制御へのつながりを持たせて制御への興味喚起を図ることを目的とした、制御教材を開発し、開発教材を用いた実習を通して効果の検証を行う。 開発教材として、PID制御を行うライントレースカーを製作した。この教材はトグルスイッチの切り替えにより、P制御・PD制御と言った様々な制御方式を選択可能にした。これにより、実際の動きから各制御の役割を認識できるようにした。また、各ゲインは予め定めているため、ゲインの模索をする必要はない。 「研究成果」制御に関する初学者と、助言の観点から報告者と同程度の知識を持つ制御実習担当者に対して調査を行った。その結果、初学者は各制御の役割に関して問題なく認識でき、制御への興味を抱いた。また、実習担当者からは、各ゲインを模索する必要がないため、PIDの動作の理解に対して非常に効果的であるというコメントを得た。また、要望としては、ライントレースカーだけでなく、他の制御対象に関するPID制御装置もほしいという要望が出た。今回の調査から改善点が出てきたので、さらなる工夫が必要であることがわかった。
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