2022 Fiscal Year Annual Research Report
校閲作業伝承のための視線着目データを用いた機械学習モデル構築
Project/Area Number |
22H04165
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
伊藤 悠大 秋田大学, 理工学研究科, 技術職員
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アイトラッキング / 黙読 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:本研究は,PC画面上の文章黙読作業を対象とし,文章内容を効率的かつ見逃し無く黙読するための支援システムの開発を目的とする.このため,作業者が着目するべき箇所を提示可能な機械学習モデルの開発に関して検討を行った.具体的には,(1)作業者が着目した箇所を正確に把握するために,視線情報の補正手法に関する検討,ならびに(2)PC画面内の各領域に対する着目時間(停留時間)を推定するために,機械学習モデルに関する検討を行った. 検討(1):アイトラッカーから取得された視線情報を,射影変換に基づいて補正する手法を提案した.検討の結果,提案手法を用いることで,無補正の場合よりも正確に,被験者が着目した箇所を取得可能であることを明らかにした. 検討(2):教師データを以下の手順で作成した.はじめに,文章を表示したPC画面のスクリーンショット画像を用意した.次に,画像を正方形の小領域に分割した.最後に,各分割画像に対して,正解ラベルを付与した.正解ラベルは,その画像の領域に対して,被験者の視線が留まっていた時間(停留時間)である.被験者20名分の教師データを用いて,CNNに基づく回帰モデルを学習した.学習の結果,回帰モデルにおける停留時間の推定誤差は240ms程度であることが示された.目標は100ms程度の推定誤差であり,提案手法は目標よりも大きい誤差となった.しかしながら,提案手法を用いることで,画面内の各領域において,着目するべき時間を推定できる可能性があることを明らかにした.
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Research Products
(4 results)