2022 Fiscal Year Final Research Report
速度や力等を測定しベクトルを空間に可視化する新しい物理教材の開発
Project/Area Number |
22H04188
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1210:Science education-related
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Research Institution | 山口県立徳山高等学校 |
Principal Investigator |
SUETANI Takeshi 山口県立徳山高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 物理教材 / ベクトルの可視化 / アプリ / 拡張現実 / AR / スマートフォン / タブレット / 音の可視化 |
Outline of Final Research Achievements |
中高で学ぶ物理では、物体の運動を表す速度や加速度、力のベクトルが多用される。しかし、これらは見ることができないため、初学者である生徒が理解する上で大きなハードルとなってきた。そこで、仮想現実技術(AR:Argumented Reality)とスマートフォンやタブレットのセンサーを活用することで、ベクトルを空間に可視化できないかと考えた。 その結果、速度、加速度、力のベクトル等を空間に可視化する新しいアプリ「MotionsAR」を開発できた。これにより、生徒は手持ちのスマートフォンでアプリを起動するだけで、手軽かつ自由に三次元運動を解析し、運動の特徴を直感的に理解することが容易になった。
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Free Research Field |
物理学
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
力学の基礎は、速度、加速度、力等の理解である。しかし、これらのベクトル量は見えないため、理解するには相当なトレーニングと時間が必要となる。開発したアプリ「MotionsAR」は、拡張現実技術を用いて速度、加速度、力等のベクトルをリアルタイムに空間に可視化する世界初の教材である。三次元運動全てを空間に記録するため、様々な方向から観察でき、運動の特徴を直感的に理解できる。さらに、手持ちのスマートフォンを用いて様々な運動を手軽に解析できるため、汎用性が高く、物理の授業以外でも、ランニングやボール投げ、ラケットの素振りなど、日常的な運動も測定でき、課題研究や部活動での活用も拡がっている。
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