Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
基礎実験として鋳鉄と一般構造用圧延鋼材の平板間に断熱材を挟み、熱流束と温度を測定した。実測値とCAE解析値の比較を行い、断熱材の効果と接触熱抵抗の値を把握した。基礎実験の結果を基に接触熱抵抗値をマシニングセンタの3Dモデルに適用し、主要構造部間に断熱材を使用した場合のCAE解析を行った。熱源を与え解析した結果、断熱材無しの場合の上昇温度より断熱材を使用した場合の方が上昇温度は抑えられていた。CAE解析によりマシニングセンタにおける断熱材の有効性を明らかにした。
熱解析
工作機械全般において、高速化・高精度化の要求が高くなっている。マシニングセンタの加工精度低下の要因の一つに機械構造部の熱変形が挙げられる。そのためマシニングセンタの熱変形対策が重要となり、高精度化を求めるには熱特性を考慮した設計技術が必要となっている。本研究では設計時に使用するCAEの熱解析により、断熱材を構造部間に使用した場合の断熱効果を解明した。また、接触熱抵抗を考慮する事で解析精度の向上につながった。このことにより、断熱材を使用する事で熱変形の低減対策となり、設計指針を示せた。