Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
実験は回転するガラス円板に対して,サファイアを一定の送り速度で押しつけるようにしta.実験の結果,サファイアに対しガラス円板の端面の形状を転写するように,溝加工することができた.加工体積は500sの加工で0.03mm^3であった.加工したサファイアの溝は鏡面であった.この溝をAFMを用いて表面粗さを測定した.得られたサファイアの面粗さはSa=1.38nmであり,CMPと同程度の面粗さである.
機械工学
CMPはもともと数nm程度の表面粗さから加工を始めなければならない.一方,本研究の方法は,CMPに比べると粗い面から始めることができるにもかかわらず,CMPと同程度の1.38nmという面粗さが得られる.単位時間当たりの加工深さ(MRR)は,CMPの0.387μm/hに対し,本手法は216μm/hである.本手法ではCMPと同程度の表面粗さをCMPよりはるかに粗い面から開始して著しく大きな加工量で得ることができる.以上から本手法ではCMPと同程度の表面粗さで,CMPよりも効率的にサファイアを加工することができるようになる.