2022 Fiscal Year Annual Research Report
サーモグラフィを用いた国産木材の節周りのひずみ測定の可視化に関する研究
Project/Area Number |
22H04223
|
Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
宮田 桂 石川工業高等専門学校, 技術教育支援センター, 技術専門職員
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 木材 / ひずみ / サーモグラフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、住宅等の構造用製材となる国産木材の有節材において、節が多く見た目が悪い、または構造材として使用に適さないと判断され利用されない製材について、有効活用するための基礎データの収集を行った。木材は人工的材料とは異なり不均質な材料であり、樹種によってもその差異が存在する。そのため、サーモグラフィを使用し、節周りの局所的なひずみを可視化することを目的とした。 繊維方向長さ360㎜×120㎜角の、のとアテとを試験体とし、現場技術者の基準で建材として使用可能か否かの2種類を使用し比較を行った。この2種類においては化学的な根拠はなく現場技術者の経験に基づいて判断を行ってもらった。木材にはひずみゲージを貼付け、温度測定にはサーモグラフィを使用し、縦圧縮試験とした。サーモグラフィの撮影は20kN毎、最大荷重後は10秒毎に取得した。 実験した全ての試験体において、負荷開始初期は実験前温度との変化は見られないが、最大荷重の約2/3を超えた辺りから局部温度上昇が発生した。局部温度上昇市には割れが発生し、特に節周りや節と節の間に局部温度上昇及び割れが現れる傾向があった。最大荷重後の温度変化に置いて最高温度の直前10~20秒あたりから急激な温度上昇が見られた。節周りに貼付けたひずみの変化量が少ない場合は温度変化量も少なく、最大荷重後の変化量も少ない傾向があった。可材と不可材との違いは、若干可材の方が最大荷重からの割合から見ると低い段階で局部温度上昇の発生が見られた。
|