Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
本研究は、換気性能の高い簡易ビニールハウスの製作を行い、労働力の軽減とスイートコーン2期作栽培とホウレンソウ等葉菜類の周年栽培による高収益体系を実現した。スイートコーンとホウレンソウの生育下限温度と生育上限温度を設定し、有効積算温度法を使った収穫予測式を作成し、高い精度でスイートコーンとホウレンソウの収穫期を予測した。高品質な収穫物が得られ、製作した簡易ハウスの有効性が示唆された。スイートコーンは、育苗ハウスの低コスト加温装置により冬季育苗で成果が得られ、育苗期間の短縮を可能にした。寒冷地における通年栽培の実現に向けて、トウモロコシの最適な生育環境を学ぶためのパッケージ化した教材が作成できた。
生産環境農学及びランドスケープ分野
農業を牽引する専門高校、総合学科高校において、IoT環境の整った簡易ハウスを用いた学習環境を構築することで、中山間地域の寒冷地区での年間を通した作付けに貢献できる。さらに、簡易ハウスと光合成環境を可視化できるセンサーシステムを用いたスイートコーンの栽培と裏作で葉物栽培するパッケージ教材は、SDGs経営、新技術の開発による環境イノベーションの創出が期待できる。また、総合技術高校の3年次で生徒が履修する課題研究において、学科連携で学んだ知識を活かした研究テーマを推進し、統合された学習事例として活用できる。さらに本教材で、生徒自身が、様々なセンサを使えることで、農業労働力の改善や栽培に応用できる。