2022 Fiscal Year Annual Research Report
指導者の意図とイメージ共有状況の実態を把握するスポーツ指導言語のデータベース化
Project/Area Number |
22H04416
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
栗原 翔吾 筑波大学, URA研究戦略推進室, リサーチ・アドミニストレーター
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 指導言語 / スポーツ / コーチング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、武道指導者、サッカー指導者のスポーツ・武道指導上での指導言語を取得し、その中から、特徴的な言葉を抽出した。さらに、抽出された特徴的な指導言語を将来的にデータベース化するための情報を付した。 令和5年度時には、特に、サッカー指導者による特徴的な指導言語を抽出し、質的インタビューによって、指導者の発話する言葉の意味、些細な違いを明らかににした。特に指導初学者の発話する外来語について着目し、発話分析とインタビューに基づくコーチング初学者のことばの解釈事例について、ポスター発表を実施した。本ポスター発表では、さまざまな外来語の使用実態を例示するとともに、特徴的に「スライド」という語に着目した。スライドという語の解釈はさまざまであるものの、指導初学者にとっては、インタビューを通して、言葉の側面から自身の指導を振り返ることで、指導者の課題やことばの解釈を深める可能性があり、指導者の学びと振り返りにも役立った。 また、令和6年度時には、リハビリ指導上での指導言語にも着目し、指導者と学習者の相互行為上における、学習者の立場から発話される痛みの違いや認知プロセスについて、日本コーチング学会にてポスター発表を実施した。同じ言葉でも、指導者・学習者の立場によって、ことばの意味・ニュアンスの違いなどの可能性があることが理解された。 今後は、これまでのデータから分析詳細を実施するとともに、新たな指導言語の実態とその習得状況を考えてゆきたい。
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