2022 Fiscal Year Annual Research Report
Probing the origin of the universe using the largest CMB telescope arrays to date
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22H04913
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田島 治 京都大学, 理学研究科, 教授 (80391704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木内 健司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00791071)
Matsuda Frederick 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 特任助教 (40867032)
片山 伸彦 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (50290854)
櫻井 雄基 岡山大学, 自然科学学域, 特任助教 (50780847)
長谷川 雅也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (60435617)
松村 知岳 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 准教授 (70625003)
安達 俊介 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (80835273)
服部 誠 東北大学, 理学研究科, 准教授 (90281964)
鈴木 惇也 京都大学, 理学研究科, 助教 (90795014)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 宇宙背景放射 / インフレーション / 原始重力波 / ニュートリノ |
Outline of Annual Research Achievements |
「宇宙のはじまりとは?」人類が抱く究極の問いに迫る。宇宙最古の光である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)には、重力場の量子ゆらぎとインフレーション宇宙論の証拠である「原始重力波」、素粒子大統一理論を探る鍵となる「ニュートリノ質量和」、さらには「暗黒放射」など、宇宙創成を記述する物理学に直結する情報が豊富に含まれている。史上最大のCMB望遠鏡群を用いる実験“Simons Observatory”でこれらのサイエンスを網羅し、宇宙創成の解明を目指す。
観測データがあるだけでは実験研究は成功しない。データを活かすも殺すも望遠鏡の“較正”次第である。その中でも特に重要になるのが、偏光角(CMB 偏光軸とそれを検波するアンテナの向きがなす角度)の較正と、焦点面センサーの時間応答性の較正である。これらを較正するため、先行研究に引き続き「まばらに張ったワイヤーグリッド」を使った較正装置“Sparse Wiregrid Calibrator”と、人工の黒体放射源を用いた較正装置“Stimulator”を開発し、実験室内でのコミッショニングを行った。このコミッショニングデータを評価分析するために解析ソフトウェアの開発も進めた。較正以外にも実験感度を制限しかねない系統誤差要因がある。その最大要因である「迷光」の望遠鏡内への侵入を徹底的に遮断するための“バッフル”も開発・現地搬送した。また、次年度より開始する5台目の望遠鏡(名付けてJSAT)の開発に向けて、望遠鏡を設置するプラットフォームの設計を完了し、その製作を開始する準備を完了した。このプラットフォームの設計は当初の計画よりも一年早く達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では、日本独自のCMB望遠鏡「JSAT」を開発し、チリ・アタカマ高地に設置して観測を行う計画である。当初、望遠鏡のプラットフォームの設計と製作はそれぞれ2023年度と2024年度を予定していた。一方で、共同研究を行うイギリスグループも同様な望遠鏡を追加で開発することになった。これを受けて、日英で共同で設計開発を前倒しして今年度進め、2023年度に前倒し製作する準備を完了した。 以上の理由から、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
望遠鏡プラットフォームの製作を当初予定より一年前倒しして進める。それに伴って、観測サイトの整備も前倒しして進めていく。プラットフォームに搭載する望遠鏡JSATは、当初の予定通り開発を進める。2023年度には、JSATの重要物品である無冷媒希釈冷凍機等の手配を行う。 一方、先行研究で開発した望遠鏡や較正装置を用いた観測が2023年度より開始される。現地(チリ・アタカマ高地、海抜5,200 m)での観測立ち上げ、データ取得、望遠鏡の較正、そしてデータ解析ソフトウェアの整備を行なっていく予定である。
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Research Products
(35 results)
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[Journal Article] The Simons Observatory: A large-diameter truss for a refracting telescope cooled to 1 K2022
Author(s)
K. D. Crowley, P. Dow, J. E. Shroyer, J. C. Groh, B. Dober, J. Spisak, N. Galitzki, T. Bhandarkar, M. J. Devlin, S. Dicker, P. A. Gallardo, K. Harrington, J. Iuliano, B. R. Johnson, D. Johnson, A. M. K., A. Kusaka, F. Nati, J. Orlowski-Scherer, L. Page, M. Randall, G. Teply, T. Tsan, E. J. Wollack, Z. Xu, N. Zhu
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Journal Title
Review of Scientific Instruments
Volume: 93
Pages: 055106-1~17
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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