2022 Fiscal Year Research-status Report
中米における宗教的なモノと人の関わりから再構築される「聖なるもの」の人類学的研究
Project/Area Number |
22K00073
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川本 直美 岡山大学, 文明動態学研究所, 客員研究員 (60885250)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | フォークカトリシズム / カトリック / 聖像 / 幼子イエス像 / グアテマラ / モノと意味 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は当初研究計画の通り、2023年度の現地調査に向けての準備を行った。まずはフォークカトリシズム、カトリック聖像に関する関連文献を渉猟して理論的視座を深めた。特に『グアテマラの幼子イエス(Nino Jesus en Guatemala)』(2019年)からは現地の複数の幼子イエス像について詳細な情報を得ることができたため、今後の調査対象となる幼子イエス像の選別を行った。それだけでなく、執筆者であるホセ・カルロス・フローレス・レオン(Jose Carlos Flores Leon)氏とは、複数回の打合せを経て、今後の共同研究の枠組みを構築できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、申請当時には不透明であった疫禍における渡航事情を考慮し、主に国内から文献調査とオンラインツールを駆使しての調査準備を計画していたため、おおむね順調に進展することができた。新型コロナウィルスの感染状況やパンデミック後の治安状況に関する情報も収集することができ、2023年度の現地調査を効果的に行う準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は研究計画の通り3ヶ月程度の現地調査を実施する。現地では、2022年度に選別した調査可能な地域、教会から順次調査を行う。実地での聞き取り調査は教会関係者に限らず、広く市井の信徒全般を対象とする。帰国後は取得データの処理、解析を行う。
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Causes of Carryover |
当初はデータ処理に必要なコンピュータと調査の記録に使うカメラを購入予定であったが、物価の変動によりカメラまで購入するには不足であった。この分は2023年度分と合わせてカメラの購入に充てる予定である。
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