2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of teaching materials for Bali Tuba Ensemble, arrangement of music based on it, practice and research.
Project/Area Number |
22K00221
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
高島 章悟 宇都宮大学, 共同教育学部, 准教授 (70466952)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 教材開発 / ユーフォニアム / チューバ / 演奏 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は教材開発の準備として、楽譜を読むための難易度が高すぎず、歌い易いコラールを目的とした、主旋律、副旋律、ハーモニー、伴奏の全てを網羅する教材(練習曲)を開発するため、Johann Sebastian Bach, 389 Chorales for four-part mixed chorus, Breitkopf , 2000より抜粋した30曲をバリ・チューバアンサ ンブルに編曲に着手し、8月に一旦の作成を完了することができた。そこで新潟県長岡市の社会団体に楽譜を読んでもらい、10月には四重奏の形態で5人の奏者にローテーションを行いながら、演奏による実験を行うこととしていたが一人の被験者(ユーフォニアム奏者)が転勤のため4人で演奏するパートを固定(第一ユーフォニアム、第二ユーフォニアム、第一チューバ、第二チューバにそれぞれ固定)して行うこととした。まず1曲を演奏した際、ぞれぞれの奏者による基礎的奏法が不十分な状態であったことが分かり、まずは個人による奏法を再確認して向上させ るための指導を行った。講習内容は①奏者の演奏技術を確認(呼吸,アンブシュア「楽器を吹くときの口の作り方」)②リズムを中心とした練習曲の使用法とリズム講習③振り返り、改善・調整、音階およびリズムの修正の3点である。そして個々の演奏解釈を4人で共通認識するために③の練習曲を使用しユニゾン(高さが同じ2音間の音程)による演奏を指示し、指導を行った。これらの作業は、次年度においても反復による継続を行うこととし、それが定着することで、奏者が音符や楽曲に関しての理解が深まり、且つ演奏技術への復調そしてさらなる向上に繋がるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響により、奏者が集合するためのスケジュール調整が難航し講習を含めた実験の回数が、十分に確保することが困難であった。また一部その影響による各奏者の楽器を演奏するための練習時間の確保が少なかったことも要因と云える。
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Strategy for Future Research Activity |
感染症による制限の影響で楽器演奏によるそれぞれの事情を踏まえ、研究を進める可能性を模索した結果、参考となる音源があるとイメージしやすいのではないかと被験者より提案がされ、管楽器演奏の方向性とバロック時代に使用されている楽器、オルガン奏者2名を被験者とすることとした。さらに、ホテルの教会とオルガンを研究の施設として提供していただくこととなり、編曲した楽曲の元となる楽譜を使用して演奏してもらうこととした。同時に、前述した個人の演奏技術を観察しながら、オルガンの音色によるイメージを確立させ、①アンサンブルのための音程調整(チューニング)②和音の構築を行う。また、ベルトーン(分散和音「アルベジオ」やメロディーを別々の楽器で鐘のようにはっきりしたアタック奏法と美しい余韻を残すようにならす奏法)に関して、練習のみならず、楽譜を作成しコラールの前に位置付けるようにページに組み込むこととする。これらを並行して行いながら、3年目に計画しているコンサートよる作品発表のための施設を確保するなどの準備、打楽器も加えた楽曲の編曲に取り組み、完成した楽譜を実際に演奏し、録音。楽譜の内容を調整する。
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Causes of Carryover |
【国内旅費】今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響により、奏者が集合するためのスケジュール調整が難航し講習を含めた実験の回数が、十分に確保することが困難であったが、楽曲編曲のための物品および講習がスムーズにいくためにオルガン奏者を被験者として講習及び演奏研究ことによって大幅な遅れは解消されたのではないかと考えている。次年度はオルガン奏者による演奏実験を継続させていきながら、被験者の講習及び演奏研究の実施を継続させる。 【その他(コンサートホール施設使用料)】R6年度の演奏による発表に向けてコンサートの時期を確認し、施設使用の予約(契約)・確保する。 【消耗品】楽譜作成及びコンサートのための施設使用のための書類作成のために事務用品を購入、また楽器演奏のためのメンテナンスによる商品を購入する。
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Research Products
(1 results)