2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of teaching materials for Bali Tuba Ensemble, arrangement of music based on it, practice and research.
Project/Area Number |
22K00221
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
高島 章悟 宇都宮大学, 共同教育学部, 准教授 (70466952)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | オルガン / 演奏 / 教材開発 / 金管楽器 / 初学者 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は個人の演奏技術を観察しながら、オルガンの音色によるイメージを確立させるべく、オルガン奏者2名を被験者とし、編曲した楽譜の元となる楽譜の演奏(録音)を行った。8月には録音が完了し、ユーフォニアム奏者・チューバ奏者それぞれ事前に録音されたオルガンの音源を事前に試聴してもらい、その後、個々の演奏技術を観察した。結果、演奏上においてしばしば出てくる「後押し奏法」を中心とした不安定な要素が解消され、被験者からも「イメージをすることにより、音程や音色だけでなく音の始めから終わりまでの型をイメージしやすい」という感想が寄せらた。これにより、オルガンによる演奏は奏法の改善や調整に有効であることが認められた。現在、教材開発のためにコンサートホールを使用してレコーディングによる発表を行っている。 音のイメージと演奏技術という観点、また初学者や経験の浅い奏者にも活用できるよう教材開発することから、楽譜を演奏する前に演奏のためのメカニズムを掲載することを考えている。金管楽器は3から4本のヴァルブや1本のスライドのみであり,運指に関しては単純である。そのため,初学者にも適していると考えた。以上のことから,特別支援学校の知的障害のある生徒が音楽に対する興味・関心を高める方策として金管楽器の音を出す技能の習得を目的とした研究も併せて行った。これを遂行するために生徒の興味・関心を引き出すための動画教材を作成した。また,その動画教材を活用した1単位時間の授業設計を行った結果、全ての生徒はマウスピースのみの活動から楽器を使って音を出す段階まで進み、音楽に対する動機づけの向上,楽器演奏に対する意識の高まりが見られた。 これらにより、開発する教材が、より広く活用されることを見込んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に続き、新型コロナウィルス等感染症の影響と、それぞれ本職を持ちながら休日を利用して活動をしていることに加え、転職、職場の人事異動による影響から、奏者が集合するためのスケジュール調整が難航し、講習を含めた実験の回数を十分に確保することが困難であった。また一部その影響による各奏者の楽器を演奏するための練習時間の確保が少なかったことも要因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
楽譜は四重奏に作成しているが、楽譜の活用方法の一つとして、次の3点を提案する。(1)個人奏法を確立し、音の始めから終わりの型を整えること。(2)4人で演奏しなければならないわけでなく、2人や3人で演奏する際にパートの割り振りを自由に選択し2重奏または3重奏による演奏も可能であること。(3)各パートを一人ずつ演奏するだけでなく複数名で演奏し、すべてのパートを4人以上で演奏することも可能であること。 出版社(全音音楽出版社およびカワイ出版)と連携し、来年の教材の出版に向けて内容を検討していく。2022実施状況報告書で示した講習内容①から③を継続し、レコーディングによる発表を行う。特に①の個人奏法の確立に関しては、楽器演奏のためのメカニズム、音を出すことをどのように捉えるか、演奏時に心がけることを整理し、アンサンブル(複数で合わせる)に展開できるように、教材に掲載するための材料としたい。特別支援学校における研究では高等部の生徒に金管楽器の音を出す練習を実施し、音楽に対する動機づけの向上が見られた。今後は被験者を増やし、より詳細に分析していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響は回復傾向になったが、被験者の人事異動、転職により昨年同様奏者が集合するためのスケジュール調整が難航し、講習を含めた実験の回数が十分に確保する ことが困難であった。その中でオルガン奏者による演奏実験に関するレコーディングは一応の作業は終了することができた。また、教材の出版との打ち合わせも完了することができ、その結果、バリ・チューバアンサンブルによるレコーディング形式の発表を行うこととし、コンサートホール施設を使用する。この内容を被験者の講習及び演奏研究の実施を継続させながら録画・録音を行い出版物に付録物として添付することとしている。そのために録画・録音のための消耗品や事務用品、楽器演奏のためのメンテナンスによる物品を購入する。また、初学者にも開発する教材が適用できるように作成することから、初学者(具体的には特別支援学校「知的障害」)の生徒による演奏研究のための学会発表も行うこととし、学会論文の執筆を行う。
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Research Products
(1 results)