2023 Fiscal Year Research-status Report
二次創作を視座とした日本近代小説の再検討―戦後の視聴覚メディアを中心に―
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22K00307
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
西川 貴子 同志社大学, 文学部, 教授 (20388036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 佳紀 佛教大学, 文学部, 教授 (00335465)
大橋 崇行 成蹊大学, 文学部, 准教授 (00708597)
武内 佳代 日本大学, 文理学部, 教授 (40334560)
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90346586)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 日本文学 / アダプテーション / 映画 / メディア |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は昨年度につづき基礎的資料の収集・調査を行い、以下の各項目の通り、研究を進め、その進捗を報告した。また、講演会も開催した。 1、放送ライブラリーでのラジオドラマ資料の視聴(「ABC劇場 金明玉の帰国」「放送劇 日本の天 戦艦大和の悲劇」「放送劇 山はこわくなかった」「立体放送劇 はらいそう」等)、国立国会図書館等をはじめとする脚本の収集(「ABC劇場 金明玉の帰国」台本、堀田善衛「渦潮」台本、円地文子「ラジオ劇場 女坂」脚本、等)など、各館所蔵の貴重資料を集め、整理した。 2、研究代表者および研究分担者と戦後の文学・映画研究について詳しい関連の研究者を招いての研究報告会および意見交換会をおこない、知見を深めた。 具体的な内容としては、以下の通り。「黒岩重吾「崖の花」と増村保造監督『やくざ絶唱』(1970)」、「芥川龍之介作品と黒澤明監督『羅生門』(1950)」、「徳永直「太陽のない街」と山本薩夫監督『太陽のない街』(1954)」 3、映画研究の専門家(山本直樹氏)をゲストスピーカーとして招き、「翻案と歴史表象――伊丹万作『赤西蠣太』について」と題した講演会を開催した。また、その後、意見交換会を行った。 4、その他、本年度の実績として、口頭発表(大橋崇行「「文豪」とライトノベル」全国大学国語国文学会2023年冬季大会(第128回)、於 和洋女子大/武内佳代「「語ること」と「語られること」のすれ違い──『クィアする現代日本文学』で取り上げた村上春樹文学をめぐって」、村上春樹フォーラム、2023年12月23日、オンライン/武内佳代「ツーリズム小説としての三島由紀夫『複雑な彼』(パネル:「ツーリズムとしての日本語文学」)」、第11回・東アジアと同時代日本語文学フォーラム、2023年9月2日、インドネシア(バリ)2023年12月2日)・共編著(1本)、論文(6本)等がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に引き続き、日本の小説を原作とする、1950-60年代の視聴覚メディアの調査を進め、資料の調査と整理をし、情報を共有することを心がけた。ただ、昨年度において、概観をつかみ、調査の方向性や整理がある程度できたと思っていたが、個別にテーマを絞っていく中で、膨大な数の資料の整理に時間がかかった。また、関連分野の識者からの助言も報告会ではもらうことができたゆえに、新たな課題も見つかった。 本年度は開催を予定していたゲストスピーカを招いての講演会を開催し、新たな課題の解決法・調査法も確認できたので、次年度開催予定のワークショップの準備段階となったといえる。 以上の理由から、進捗状況は、やや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、各人の具体的な個別のテーマが絞れたことにより、具体的な個別テーマに沿って引き続き国立映画アーカイブでの映像資料や放送ライブラリーにおける聴覚資料、国立国会図書館所蔵の脚本資料をはじめ、その他、諸資料の調査を引き続き行い、論拠を固めることに注力する。メンバー全員で情報を共有し、個別テーマの研究成果を総合的にまとめて発表していきたい。 また今まで調査しまとめてきた研究成果を発表するべく、映画研究の専門家とフィクション論の研究者を招いて研究メンバーによるワークショップの開催を2024年9月に実施する計画をしている。
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Causes of Carryover |
昨年度に引き続き、日本の小説を原作とする、1950-60年代の視聴覚メディアの調査を進め、資料の調査と整理をし、情報を共有することを心がけた。ただ、昨年度において、概観をつかみ、調査の方向性や整理がある程度できたと思っていたが、個別にテーマを絞っていく中で、膨大な数の資料の整理に時間がかかった。また、関連分野の識者からの助言も報告会ではもらうことができたゆえに、新たな課題も見つかった。 本年度は開催を予定していたゲストスピーカを招いての講演会を開催し、新たな課題の解決法・調査法も確認できたので、次年度開催予定のワークショップの準備段階となったといえる。以上の理由から、進捗状況は、やや遅れているといえる。 次年度は、各人の具体的な個別のテーマが絞れたことにより、具体的な個別テーマに沿って引き続き国立映画アーカイブでの映像資料や放送ライブラリーにおける聴覚資料、国立国会図書館所蔵の脚本資料をはじめ、その他、諸資料の調査を引き続き行い、論拠を固めることに注力する。メンバー全員で情報を共有し、個別テーマの研究成果を総合的にまとめていきたい。また今まで調査しまとめてきた研究成果を発表するべく、映画研究の専門家とフィクション論の研究者を招いて研究メンバーによる公開ワークショップを2024年9月に早稲田大学での開催を計画している。
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Research Products
(9 results)