2022 Fiscal Year Research-status Report
Literary Activities of A. Rubinstein: The Problems of Their Re-evaluation and the Assessment of Their Relationship to Judaism
Project/Area Number |
22K00448
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (00200270)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | ロシア文学 / ユダヤ学 / ロシア音楽 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の初年度の主な目的は、ロシア国内の図書館・資料館を訪問して、アントン・ルビンシュタインの作品のテキストを閲覧・複写し、2年度以降の分析・検討のための基礎的作業をする予定であったが、2022年2月に勃発したロシア・ウクライナ間の戦争のため、2022年度はロシアに出張を行うことができず、今もその見通しはたっていない。そのため2022年度は、主に以前に予備調査の段階で入手していたテキストの分析を中心に進めた。その点においては一定の程度の成果があった。また、理論的文献の購入、図書館などでの閲覧・複写を進め、テキスト分析と、理論的検討のための準備を進め、これもある程度まで成果があった。ルビンシュタインのユダヤ性が、そのコスモポリタン的性格と妥協・相互浸透しつつ、独自のハイブリッド的芸術を文学においても、音楽においても達成し、またその絡み合いが、音楽と文学の根本的な親和性からある程度説明できることを明らかにした。初年度で達成した成果については、学内の研究会、所属するロシア社会文化研究会での研究集会などで発表し、学界に成果を還元するとともに、コメント・意見を受け、それを取り入れて、研究成果のさらなる向上を図っている。2022年7月にトビリシで行われた国際比較文学会大会においても成果発表の報告を行った。現在までまとめられている研究成果はさらに2023年5月に予定されている、ポーランド共和国ポメラニア大学での研究集会でも報告予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年2月に勃発したロシア・ウクライナ間の戦争のため、ロシアに出張して基礎的テキストを閲覧し、複写するという、当初の予定がまったく実施できなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
ロシアへ出張を行い、基礎的テキストを閲覧・複写できる見通しは2023年度においてもあまり立たないため、旧ソ連諸国を始め、必要なテキストが所蔵されている別の図書館・資料館を調べ、そこに出張することでテキストの収集に努めたい。ジョージア、アゼルバイジャン、ラトビア、米国などが目的地の候補として考えられる。すでに入手済のテキストの分析と、理論的文献の購入・閲覧・研究などは継続して進めていく。
|
Causes of Carryover |
ロシアに外国出張を行い、基礎的テキストの閲覧・複写等を行う予定であったが、2022年2月に勃発したロシア・ウクライナ間の戦争のため、これを行うことができず、旅費が全く使用されなかったため。
|
Research Products
(2 results)