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2022 Fiscal Year Research-status Report

シュタイナー学校でのホリスティックな言語教育-「移動する子ども」に焦点を当てて

Research Project

Project/Area Number 22K00650
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

太田 裕子  早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 准教授 (50434353)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords「移動する子ども」 / シュタイナー学校 / 言語教育 / 多様な個性を尊重する教育環境 / 教師の意識と実践 / 卒業生の語り / 親の語り / 複言語
Outline of Annual Research Achievements

2022年度は、過去に収集したデータの分析・発表と、新たなデータ収集、シュタイナー学校における言語教育に関連する文献・情報収集を行った。
まず、2021年度までに行った教師へのインタビューに基づく研究成果を公表した。2021年度に、日本国内のシュタイナー学校7校中5校の教師に対して、インタビューを行った。インタビュー・データに基づく研究成果を、口頭発表した。太田裕子(2022年8月24日)「『移動する子ども』の多様な個性が尊重される教育環境づくり―日本のシュタイナー学校教師の意識と実践からの示唆―」日本教育学会第81回大会自由研究発表(オンライン)
次に、親へのインタビューに基づく研究成果を論文の形で公表した。太田裕子(2022)「複言語で育ち、複言語で子育てする「移動する子ども」の「ことばの実践」と意味―世代を超えて継承したもの、変化したもの―」『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する―』13号、4 - 37
新たなデータ収集は、日本国内のシュタイナー学校7校中の2校の教師に対するインタビューと、「移動する子ども」の親に対するインタビュー調査を行った。
文献・情報収集は、シュタイナー教育、複言語・複言語主義、Translanguaging、リテラシー教育、Family Language Policy等に関連する文献を収集した。また、2023年3月には次の二つのセミナーに参加し、貴重な情報を得た。1)2023年3月13日、第10回JaF-DaFフォーラム基調講演・ワークショップ「人間教育としての外国語の授業―シュタイナー教育の現場からー」講師:楠部知佐子(ハノーファー大学)、ハンブルグ大学にて、2)2023年3月25~26日、国際研究集会2023「複言語主義の多元性をめぐって」京都大学にて。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

データ収集と並行して、データ分析・公表を行うことができた。新たに収集したデータの数は、予定よりも少ないが、一つ一つのデータの個別性を重視し、質的に分析を進めているため、既に収集したデータの分析・公表を丁寧に進めることを優先した。また、文献、フォーラム、研究集会への参加を通して、シュタイナー学校における言語教育、教育理念と実践を説明する上で有益な理論に関する知見を得られた。
一方、シュタイナー教育のカリキュラムや理念全般に関する文献の整理・分析は当初の予定に比べると遅れている。今後は、収集したデータを、シュタイナー教育に関する先行研究や理念、カリキュラムとの関係から分析することが課題である。

Strategy for Future Research Activity

第一に、シュタイナー教育の理論と実践に関する先行研究、カリキュラムに関する文献の収集と整理を進め、その特徴と概要をまとめる。そのうえで、カリキュラムにおいて、複数言語間を日常的に「移動する子ども」の、複数言語・文化、アイデンティティの成長を支える要素、阻害する要素を探る。
第二に、日本国内のシュタイナー学校を卒業した「移動する子ども」本人、在校生・卒業生の親へのインタビュー調査を進める。より多様な事例を集めることを目指す。
第三に、海外のシュタイナー学校を訪問し、教師、親へのインタビュー調査を行う。2023年度には、シドニーのシュタイナー学校を訪問する計画である。2024年には、アメリカにあるシュタイナー学校を訪問する予定である。多様な言語・文化背景を持つ生徒が集まるシュタイナー学校において、どのような教育環境が作られ、どのような教育実践が行われているのか、また複数言語間を「移動する子ども」たちはどのような経験をしているのかを、探求する。
第四に、上記の研究結果を総合的に分析し、関連づけ、「移動する子ども」の多様な個性を尊重する教育環境づくりに有益な要素を見出したい。

Causes of Carryover

ドイツへの出張旅費を、学内研究費と合算して支出したため、残額が生じた。2023年度には、当初の予定よりも1年前倒しで、海外出張を行う予定になったため、旅費が予定よりも多くかかることが見込まれる。そのため、残額を使い切らず、2023年度の経費として繰り越すことにした。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 複言語で育ち、複言語で子育てする「移動する子ども」の「ことばの実践」と意味―世代を超えて継承したもの、変化したもの―2022

    • Author(s)
      太田裕子
    • Journal Title

      ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する―

      Volume: 13 Pages: 4-37

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 「移動する子ども」の多様な個性が尊重される教育環境づくり―日本のシュタイナー学校教師の意識と実践からの示唆―2022

    • Author(s)
      太田裕子
    • Organizer
      日本教育学会第81回大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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