2022 Fiscal Year Research-status Report
Integrating advising into eTandem
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22K00712
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
脇坂 真彩子 九州大学, 留学生センター, 准教授 (90750662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 浩明 北九州市立大学, 国際教育交流センター, 教授 (10326457)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | タンデム学習 / 学習アドバイジング / 学習ログ / 学習者オートノミー / 相互学習 / 日本語学習 / ドイツ語学習 / 英語学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ドイツ-日本、中国-日本、インド-日本の3か国間におけるEタンデムの実践に、学習者の内省を促すアドバイジングを取り入れ、1)アドバイジング・セッションの会話分析、2)学習活動期間中に参加者が書いたLogbookの内容分析、3)学習活動終了後の研究参加者からのフィードバックをもとに、タンデム学習におけるアドバイジングの効果を検証するものである。2022年度は本研究の1年目にあたり、次のことを行った。 1)2022年4月~8月に、ドイツ-日本、インド-日本、中国-日本の3つのEタンデム・プロジェクトの実践について、それぞれの研究チームのメンバーで実践・研究デザインの検討を行った。2)1)の検討を踏まえ、タンデム学習のためのLogbookアプリの内容に改善を加えた。3)1)で作成した計画に沿って、2022年9月~ドイツ-日本、インド-日本、中国-日本の3か国間におけるEタンデムの実践を開始し、アドバイジング・セッション中の会話データとLogbookへの学習記録データの収集を行った。4)それぞれのEタンデムの実践において、コーディネーター同士で実践状況について報告と意見交換を行い、次回の実践デザインに向けた修正を行なった。5)LogbookアプリのデザインおよびEタンデムにおけるLogbook導入の効果について、学会での口頭発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度の計画は以下のようであった。 1)2022年4月~8月:アドバイジングを取り入れたEタンデムの実践・研究のデザインを行う。また、3か国でのEタンデム・プロジェクトについて、それぞれのスケジュール及び枠組みの調整を行う。2)2022年9月~2023年3月:ドイツ-日本、インド-日本、中国-日本の3つのEタンデム・プロジェクトを実践する(Eタンデムの実践:第1期)。また、実践中に学習者が書いたLogbookアプリへの入力データおよびアドバイジング・セッションのデータを収集する。3)第1期の実践に対する参加者からのフィードバックと、各プロジェクトのコーディネーター同士の意見交換および振り返りをもとに、第2期のEタンデムの実践に向けた改善を進める。4)Logbookとアドバイジングを取り入れたEタンデムの枠組みについてまとめ、学会で発表する。 1)と2)については概ね計画通りに実施できた。3)については、ドイツ-日本のEタンデムのパートナー校であるドイツ(ハノーファー大学)へ渡航し、第1期の報告および改善に向けた議論を行なった。インドー日本および中国―日本のEタンデム・プロジェクトでは、ビデオ会議システムやメール、オンラインプラットフォームを使用して報告や改善のための議論を行なった。4)については、内容を一部変更し、Logbookアプリの効果について口頭発表を行なった。
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Strategy for Future Research Activity |
1)2022年度に行なった第1期のEタンデムの実践で収集したデータを分析し、アドバイジング・セッションが進むにつれて学習者の言語行動がどのように変化していくかを質的に分析する。 2)1)および、第1期の実践の振り返りをもとに、第2期のEタンデムの実践に向けた枠組みの改善を行う。 3)改善した枠組みで第2期のEタンデムの実践を行う(Eタンデムの実践:第2期)。また、実践中に学習者が書いたLogbookへの入力データ及びアドバイジング・セッションのデータを収集する。 4)収集したデータを分析し、ドイツ-日本、中国-日本、インド-日本の3つのEタンデム・プロジェクトのデータを比較し、それぞれの実践の特徴を分析する。 5)各プロジェクトのパートナー校でフィールド調査を行う。コーディネーター同士の意見交換および参加者へのインタビューを行い、学習者がアドバイジングを含めたEタンデムでの経験をどのように捉えているかを調査する。
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Causes of Carryover |
インドー日本のEタンデム・プロジェクトのパートナー校であるドゥーン大学でのフィールド調査を予定していたが、現地コーディネーターの帰国により調整がつかず中止したことによる。来年度以降にフィールド調査を実施予定である。
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